あずさ第一vs千葉商
あずさ第一・橋本
新生・あずさ第一が県大会出場を果たす
第3試合はあずさ第一と千葉商の対決。あずさ第一は聖パウロ千葉が今年から校名変更した通信制の学校である。監督である二見仁氏、コーチの峯田龍太郎氏は共に上武大学出身。聖パウロ千葉時代のユニフォームは上武大学のユニフォームをモデルとしたピンストライプのユニフォームだったが、校名変更してユニフォームも一新。帽子のツバ・ストッキング・背番号も赤。胸には「AZUSA」の文字が記されている。高校生のユニフォームでは珍しい赤をカラーにするチームで、今後も強くなっていけば、話題になっていくユニフォームになりそうだ。
あずさ第一は試合序盤から流れを掴む。2回に二死1塁から1番菅原の右中間を破る二塁打で1点を先制。さらに3回の表には二死1,2塁から7番坂本のセンターオーバーのスリーベースで更に2点追加。5回の表は4番遠藤の左前適時打で1点を追加し、5回まで4対0と試合の主導権を握る。
あずさ第一の先発・橋本は危なげない投球を披露。右上手から常時125キロ~130キロ前後の直球、スライダー、カーブ、縦の変化球を交えて5回無失点。5回の裏は一死1,2塁のピンチを招いたが、遊撃併殺に打ち取り、攻撃の流れを止めた。
しかし6回の裏、千葉商業は押し出し・犠牲フライで2点を返し、4対2。追加点を入れたいあずさ第一は8回の表、6番長田が中越え三塁打を打ち、7番坂本の時にバッテリーミスで1点を追加。その裏、1点を返されたが、9回にも2点を追加し、最後は橋本が締めてゲームセット。あずさ第一が県大会出場を果たした。
ホームインする(あずさ第一)
あずさ第一で光ったのは積極的走塁だ。今日3試合見て感じたのは躊躇した走塁をしている選手が多いこと。その当たりならば二塁に行ける可能性もあるのに、いかない。先の塁へ行ける可能性を残しながら、とどまって、チャンスの幅を狭めているのが勿体無さを感じた。しかしあずさ第一は違う。ライト線へ緩い当たりが落ちたら躊躇なく二塁を狙う。三塁打3本、二塁打2本飛び出た。彼らは最後までしっかりと振り切っていくので、捉えた打球はしっかりと伸びていくし、抜けた時点で次の塁を狙う積極的な走塁姿勢はチャンスを作っていったのだ。
そして守りは9回の裏に失策が見られたが、外野手、内野手は鍛えられていて、大きなミスが少なかった。全部員28人の小所帯だが、走攻守鍛えられていて、予想以上の好チームだった。4月28日から始まる県大会。ぜひあずさ第一を注目してもらいたい。
(撮影・文=河嶋宗一)