試合レポート

舞岡vs元石川

2011.08.20

舞岡vs元石川 | 高校野球ドットコム

舞岡・トルネード投法の本橋君

攻守にリズムよく、舞岡が完封勝ち

 舞岡打線の早いカウントからの、思い切りのいいスイングが目を引いた。

 新チームの最初の公式戦でもある。ここまで、練習でやってきたことをすべてぶつけてみようという、そんな姿勢が感じられる、思い切りのよさだった。

 なかでも、二塁打3本の1番田北君と、その田北君の二塁打で3回に先制ホームを踏んで、6回には2点目のタイムリーを叩きだすなど、9番ながら3安打した井上君の活躍が著しかった。

 井上君は捕手として、本橋投手を好リードで引っ張っていたが、盗塁も二つ刺したし、当たり損ないで手前に転がった打球の処理もシャープな動きでソツがなかった。また、田北君も遊撃手として満塁で難しいゴロを好ダッシュで処理し、そのままランニングスローで刺すなど好プレーが光った。

 まさに、打撃がいい選手は守りもいいということを実践してくれた。

 こうして、攻守にリズムのいい舞岡がコンスタントに得点を重ねていった。若干トルネード気味のフォームで、やや変則的な投げ方の本橋君は、ストレートはそれほどスピードがあるというものではないが、大きくドロンと落ちて曲がってくるカーブが有効だった。元石川打線は、ある程度はわかっていながらも、打ち切れなかったようだった。バント安打を含めて5安打完封は見事といっていいだろう。

 シートノックから、整然としていた元石川も、きちんと練習を積んできたチームという印象だった。結果的には木村君が11安打を浴びて6点を失った。木村君はストレートはスピードもある印象だったが、積極的な舞岡打線に対して、真っ向から向かいすぎたという感じでもした。相手打線に対して、どういう配球をしていくのかということを、これから実戦を通じて学んでいけば、もっと木村君の投球に幅ができそうな気もしている。

 新チームは、こうして試合を重ねながら成長していくのだろうけれども、高校野球を側面から支える者としては、そういう姿を見守って応援していきたいと思う。

(文・写真=手束仁)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.29

【福井】福井工大福井、丹生、坂井、美方が8強入り<春季県大会>

2024.04.29

【春季埼玉県大会】今年の西武台はバランス型!投手陣の完封リレーで初戦突破!

2024.04.29

【春季神奈川県大会】横浜が慶應義塾を圧倒!ドラフト候補たちが投打に活躍!

2024.04.29

【春季和歌山大会】和歌山東の前芝が5回参考ながらノーノ―達成!プロ注目の強打者・谷村もタイムリーでアピール

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.26

古豪・仙台商が41年ぶりの聖地目指す! 「仙台育英撃破」を見て入部した”黄金世代”が最上級生に【野球部訪問】

2024.04.28

【広島】広陵、崇徳、尾道、山陽などが8強入りし夏のシード獲得、広島商は夏ノーシード<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>