如水館vs尾道北
これぞ迫田流!エース浜田起用で如水館順当勝ち
経験豊富な迫田穆成監督の采配が随所に見られた試合だった。
如水館は1点先制後に、尾道北に2点を奪われて一時は逆転を許した。3回までに得点を重ねて11対2と大量リードした。それでも先発・樋口を2回で見切りをつけてエース左腕の浜田大貴を投入した。そこには早い段階で敗戦した広陵や広島商を考慮した部分もあった。「広陵や広商は練習試合を5試合やって1つも負けるようなチームではない。そのようなチームでも夏は落とすことがある。それがないように浜田を起用した」。チーム全体の引き締めの意味を込めてのエース投入だった。
浜田は監督の期待に応えて3回1安打無失点の好投を見せた。MAX141キロの直球にカーブなどの変化球を織り交ぜて、尾道北の勢いを止めた。「力が入らずに指のかかりもよかったです」と笑顔を見せる。2年前の夏、1年生ながらベンチ入り。甲子園のマウンドも経験済みだ。しかし、その最高の舞台で1つもアウトを奪えずに降板した。「甲子園に借りを返しに行きたいと思っています」と意気込みを見せた。
如水館は6人の投手を抱えている。「今年の夏は暑いから、(投手の)勢いがなくなってしまうこともある」と迫田監督は投手をベンチに多く入れる理由を説明する。広島県は例年よりも10日以上早く梅雨明けした。開会式(9日)に行われた試合では熱中症となる選手を多く出した。選手の調子・能力だけでなく、そのときの気候などの状況を考えながら、如水館は2年ぶりの甲子園出場を目指していく。
(文=編集部)