都立大島vs青稜
青稜追い上げむなしく 都立大島ベスト16へ
台風の影響から雨降る中行われた青稜対都立大島の試合は接戦の末、都立大島が昨年の二回戦敗退から前進し、ベスト16入りを果たした。
1回表開始から青稜は石川、横山が守備のエラーを誘い塁へ出る。続く辻がスクイズを決め石川が生還、先制点を挙げる。続く2回表にも青稜はノーアウト1、3塁と追加点のチャンスを迎える。打席にはピッチャーの久保田が迎え撃つ。久保田のピッチャー前への打球に守備が対応しきれず、1点を追加した。
開始序盤から流れがつかめない都立大島。直後の3回裏、下村のレフト前ヒットを皮切りに、続く鈴木がバントで2塁へ送りチャンスを広げる。森川が打席に立つも久保田のワイルドピッチで下村が生還し、1点差に詰め接戦へと持ち込んだ。その後試合は一進一退の攻防を続け、青稜がリードしたまま後半戦を迎えた。
試合が再び動いたのは7回裏。小蔦がセンター前ヒットで出塁すると、鈴木、谷口のヒットで3塁まで進み、再び得点のチャンス。ここで佐藤が2塁打を放ち、2点の追加点で逆転する。続く8回裏には木村の三塁打、下村のスクイズで2点を入れて青稜を突き放す。
土壇場の逆転に動揺が走る青稜は最終回に久保田が三塁打を放つと、高田のワイルドピッチで1点が入る。選手の粘り強いプレーに感化された青稜スタンドは応援にも一層力が入る。さらに石川が二塁打を放ち、代打としてバッターボックスに立った土師がレフト方向に大きく打球を放つ。その間に石川が生還、土師は俊足を生かし三塁まで駆け抜けたが、ここは都立大島の守備に阻まれアウト。1点差まで追いついた青稜だったが森尻の三振でゲームセット。接戦の軍配は都立大島に挙がった。
離島・大島にある都立大島の所属する部員は全員が大島内の中学出身者・部員は17人と地元密着のチームだ。彼らの泥臭いプレーは観客の心に響いたに違いない。地元の人々とともに一戦一戦勝ち抜く都立大島の次戦にも期待したい。
(文＝編集部)
