東海大二vs熊本北
2試合連続完封の山田(東海大二)
東海大二の山田凌祐が2試合連続完封
無四球完封――。
東海大二のエース・山田凌祐は、熊本北打線に被安打9を許しながら無四球完封をやってのけた。
山田はこれで2試合連続完封。聖地に向けて頼もしいサウスポーが名乗りを上げた。
3回、ビッグイニングをつくった東海大二が一気に決めた。
無死1、3塁の場面で2番・河内拓哉がスリーバントスクイズを決めると、満塁から5番・道喜勇太が左前適時打。さらに6番・藤本寿希弥が左越えの3点適時二塁打を放ち、一挙5点を奪った。
それにしても東海大二の背番号1は落ち着いていた。
走者を背負っても顔色一つ変えず、淡々と投げ込む。際どいコースを突いてスリーボールの場面になっても「楽に投げ込みました」というほどの強心臓ぶりだ。
同校の野仲義高監督は「山田は四球も出さずに丁寧によく投げました」。
先制点については「選手が奮起してよく決めてくれました」とスリーバントスクイズを決めた河内拓哉らを称えた。そして次の試合に向けて「強い気持ちを持って、うちは一つ一ついくだけです」と気を引き締め直した。
3回途中からリリーフ登板し、最終回まで無失点と踏ん張った熊本北の背番号1・薄井岳は「バッター(熊本北)が打ってくれると信じて、最後まで諦めず投げました」と溢れる涙をこらえきれずに声を震わせた。
今大会の注目選手の一人で、1年夏からスタメンで出場している熊本北の野田直樹。「チームの雰囲気はよかったです」と淡々とインタビューに応えるキャプテンは、部員の前でも気丈に振舞っていた。
しかし、部員を球場から送り出した後、球場の片隅で一人泣きじゃくっていた。
この涙に象徴されるようにキャプテンとしての責任、みんなが知らないところでの気配りは計り知れなかっただろう。
よくやった。見えないところで流した涙は、きっとエールとして後輩たちに届くはずだ。
(文=PN アストロ)
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東海大二 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | ||||||
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熊本北 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
東海大二:山田-中村匡 熊本北:原、薄井-山口
二塁打=藤本(東)