巨人鍵谷、西武川越に飛躍期待かかる・北海道地区代表出身のOB
高校時代の阪口 皓亮(北海出身)
夏の甲子園が2年ぶりに開催される。全49校が深紅の大優勝旗を目指して熱戦を繰り広げることだろう。すでに決定している全49校からは多くのNPBプレーヤーが誕生している。そのなかで代表的なOBや今シーズンも現役でプレーしている選手はどれだけいるのだろうか。各地区ごとに振り返ってみたい。
北海道地区では帯広農(南北海道)と北海(北北海道)が地方大会を勝ち抜いた。2020年のドラフト会議までに帯広農からドラフト指名された選手は不在で、現役選手はひとりもいない。
一方、北海道の強豪であり、2016年には夏の甲子園で準優勝に輝いた北海からは、多くのプロ野球選手が誕生している。もっとも代表的な存在は「小さな大打者」として知られる若松 勉(ヤクルト)だろう。首位打者を2度獲得し、通算2173安打を記録。現役を引退後も監督としてヤクルトを率いて日本一に輝いた。
現役選手では鍵谷 陽平(巨人)が出世頭となった。中央大を経て2012年ドラフト3位で日本ハムに入団すると中継ぎで活躍。2015年から3年連続で40試合以上に登板しチームを支えた。2019年途中から巨人へと移籍するも変わらぬ働きを見せている。今シーズンもチームトップの37試合に登板。そのなかで防御率2.49と結果を残しておりブルペンに欠かせない存在となった。
その他の投手では阪口 皓亮(DeNA)と育成契約の大窪士夢(西武)も同校のOBだ。阪口は高卒4年目の今シーズン、8試合に先発しプロ初勝利を含む2勝を挙げた。後半戦でも先発ローテーションの一角を担うことが求められる。
野手は西武の戸川 大輔、川越 誠司、佐藤 龍世の3人が現役でプレー中。いずれも今シーズン一軍で結果を残すことはできていない。しかしそのなかで川越は16試合で打率.333(15打数5安打)、2本塁打、3打点と結果を残している。6月24日に登録を抹消されたが、その直前まで代打で4打数連続出塁と結果を残していただけに、後半戦で代打の切り札として再び一軍昇格を目指す。
一方、戸川はヘルニアの手術を4月に受けたこともあり、ここまで一軍出場が1試合もない。まずは二軍で結果を残すことが求められる。
【北海道地区の出場校OB】
※2021年シーズンNPBもしくはMLB所属
・帯広農(南北海道)
なし
・北海(北北海道)
鍵谷陽平(北海→中央大→2012年日本ハム3位)※現在は巨人
戸川大輔(北海→2014年西武育成1位)※現在は支配下
川越誠司(北海→北海学園大→2015年西武2位)
阪口皓亮(北海→2017年DeNA3位)
佐藤龍世(北海→富士大→2018年西武7位)
大窪士夢(北海→2018年西武育成2位)
(文=勝田 聡)