「不透明な状態だと思います」 上野(三重)が過ごす、誰もいないグラウンドで待つ日々
気が付けば4月も終わりに差し掛かるが、新型コロナウイルスの影響でほとんどの学校が活動自粛。球音はほとんど聞こえない春となっている。指導者は様々な方法で日々の不安と戦っている。三重の上野も同様である。
昨秋は伊賀予選を突破して県大会に出場できたが、初戦で四日市南に敗れた。そして。この春からは川邊優治部長が異動してきて、新生上野としてスタート切る矢先の活動自粛となってしまった。川邊部長は現在、選手たちに練習を任せて、活動再開予定日の5月7日を待っている状況とのことだ。
「先週くらいまでは学校開放で少人数であれば練習できましたが、現在は家で出来る範囲の練習を選手たちそれぞれがやるしかないです。不透明な状態だと思います」
異動してきたばかりの川邊部長はチームのことはもちろん、選手のことを知ることから始まる。4月の最初のころに練習ができたため、上野の選手たちのことを少しずつ理解をしてきていた。その情報を使ってチームを作り上げていくはずだったが、選手たちとは会えない日々が続いている。
そこで指導者や選手、マネージャーが全員入ったLINEグループを作り、毎朝検温した結果や、1日のスケージュールを報告してもらい、コミュニケーションをとっている。ただ、「文章だけのやり取りで顔を合わせられないのは残念ですし、顔を見て話せた方が安心」と不安は残る。
1年生に関してもまだコミュニケーションをきっちりとれておらず、指示をきっちり出せていない。不安材料が山積みだが、出来ることは限られている。川邊部長は選手たちが戻ってきたらすぐに練習ができるよう、グラウンドを整備するなど環境を整えて選手たちの帰りを待っている。
野球ができる日々が戻ってくるのはいつになるのか。それはまだわからないが、今やれることを少しずつやっていき、再開に備えることが必要なのではないだろうか。
記事:田中 裕毅
関連記事
◆東浦が冬のメンタル強化の成果を示す!知多地区予選2試合を徹底レポート!【春季愛知県大会】
◆東浦の打線が愛産大工の5投手を粉砕!2試合を徹底レポート!【春季愛知県大会】
◆第126回全尾張高等学校野球選手権大会 準決勝戦 東浦vs誉を振り返る!