試合レポート

土浦日大vs牛久栄進

2016.09.09

土浦日大が5点差をひっくり返して7回コールド勝ち!

土浦日大vs牛久栄進 | 高校野球ドットコム

土浦日大 本間珠羽

 秋の大会だというのに、この日の予想最高気温は31度。快晴でほぼ無風のためか、試合開始の10時には気温はすでに30度に達していた。
土浦日大は8月に行われた県南地区選抜大会で8強入りを果たしAシードを獲得した。対する牛久栄進は敗者復活戦で勝てずノーシードで迎える。
先攻・牛久栄進の先発は背番号1の右腕・斎藤 巨規(2年、阿見中)。土浦日大は背番号10の右腕・富田 卓(1年、オール茨城)。

 1回表、牛久栄進は先頭の海老原 一歩(2年、美野里中)が3球ファールで粘って四球をもぎ取り、3番・石川 耕大(1年、手代木中)、4番・吉谷 羽流(1年、美野里中)の連続ライト前ヒットで一死満塁とすると、5番・島田 優希(1年、つくば中央シニア)の死球押し出しで先制する。先発の富田は立ち上がりにボールが上擦りコントロールに苦しむ。なおも、一死満塁から、6番・古内が真ん中高めを右中間に運び2点。さらに一死二、三塁から、7番・板谷 遼大(2年、阿見中)がピッチャー前にツーランスクイズを成功させ、この回一挙に5点を奪う。
土浦日大はたまらずここでマウンドに背番号14の右スリークウォーター・本間珠羽(1年、中郷中、県北選抜)を送り、後続を断つ。
2回表、牛久栄進は四球と犠打、4番・吉谷のレフト前ヒットで二死一、三塁のチャンスを作るが、5番・島田はセンターフライに倒れる。

 2回裏、5点ビハインドの土浦日大が猛攻を仕掛ける。一死から5番・小菅 康太(1年、守谷中)がエラーで出塁し、四球と内野安打で一死満塁から、8番・本間が右中間に走者一掃のスリーベースを放ち3点を返す。さらに、9番・有田 京生(2年、銀座中)がライトにツーベースを放ち1点差に迫る。

 3回裏、土浦日大は一死から4番・小澤が四球で出塁するが、5番・小菅のエンドランはセンターフライ。一走・小澤は打球判断を誤り一塁まで戻ることができない。

 4回裏、土浦日大が逆転に成功する。先頭の6番・平林 篤弥(1年、羽田中)がレフト前ヒットで出塁し、犠打と8番・本間のレフト前ヒットで一死一、三塁から、9番・有田のレフト前ヒットで同点。なおも一死一、二塁から、1番・三村 航平(2年、修徳中)の送りバントが内野安打でとなり、二走・本間が生還して1点。さらに一死二、三塁から、2番・森本がサード前にツーランスクイズを成功させ2点を追加。ファーストもセーフで一気に二進し、一死二塁とする。ここで3番・関根 一沙(2年、栄進中)がライトへスリーベースを放ちさらに1点。続く4番・小澤のセンター犠牲フライで1点を追加し、この回一挙に6点を奪う。


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牛久栄進 斎藤

 6回表、土浦日大は3番手に背番号11の左腕・寺田聖将(2年、西武台中)を送り3人で抑える。

 6回裏、土浦日大は一死から1番・三村が四球で出塁。盗塁と悪送球で一死三塁とし、2番・森本のセンター前タイムリーで1点を追加する。さらに盗塁で二死二塁から、4番・小澤のレフト前タイムリーでその差を7点に広げる。

 後がない牛久栄進は7回表、先頭の1番・海老澤が四球で出塁するが、その後3人で斬って取られてコールドゲームが成立。

 シードの土浦日大が12対5で牛久栄進に逆転勝利。取手一との県南地区代表決定戦に駒を進めた。
牛久栄進は立ち上がりにコントロールが定まらない土浦日大先発の富田 卓を攻め、5点の大量リードを奪い序盤から試合の主導権を握った。しかし2回、ミスが失点につながり、沈黙していた土浦日大打線が息を吹き返した。この逆転劇を演出したのは、2番手で登板し4・1/3イニングを被安打4、無失点で切り抜け、打っても3打点と投打で活躍した本間に他ならない。
本間は、スリークウォーターからキレのあるスライダーを内と外に投げ分けて投球を組み立てる。投球の大半はスライダーである点が特徴だ。インコースに投じたスライダーには打者がのけぞる場面があった。ストレートは目測で130キロには達しておらず、甘く入ったストレートには合わせられていた。

 牛久栄進は敗れたものの、中軸には身体に厚みのある1年生が並んでおり、軒並み鋭いスイングをしていた。中でも4番・吉谷 羽流は3安打と一人気を吐いた。

(取材・写真=伊達 康

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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