山川穂高、パ最速で10号到達! 4番に座り続ける男の覚悟と意志
西武時代の山川 穂高
ソフトバンク・山川 穂高内野手(中部商出身)がパ・リーグ最速の10号ソロを放った。17日の西武戦、3回に左翼ホームランテラスへ。5試合ぶりの1発で、チームを勝利に導いた。これで山川が本塁打を放った8試合、チームは無敗を続けている。
FA移籍で今年からソフトバンクに加入した山川は、開幕から37試合すべて4番に座っている。首位を走るチームの大黒柱として、申し分ない活躍だ。
37試合 144打数 36安打 打率.250
10本塁打 37打点 35三振 14四球
17日終了時点、10本塁打と37打点はリーグトップ。現在「2冠王」を突っ走っている。
開幕から4番に座り続けているのは、パ・リーグでは山川のほかにはいない。セ・リーグでは、巨人の岡本 和真内野手(智辯学園出身)と、DeNAの牧 秀悟内野手(松本第一出身)が4番に座り続けているが、山川ほどの数字は残せていない。
巨人・岡本和
41試合 145打数 40安打 打率.276
8本塁打 20打点 36三振 23四球
DeNA・牧
38試合 147打数 39安打 打率.265
5本塁打 21打点 18三振 11四球
岡本和は本塁打がリーグ2位タイ、打点がリーグ5位タイで打率がリーグ5位。牧は打点がリーグ4位と上位争いをしているが、いずれもリーグトップはない。
ソフトバンクは柳田 悠岐外野手(広島商出身)、近藤 健介外野手(横浜高出身)と、打撃部門でリーグトップ争いを続け、4番に座ってもおかしくない2人がいるなか、山川が4番に座り続けている。小久保監督の選手起用の方針もあるだろうが、少なくとも「4番候補」がいないから山川が4番に座り続けているわけではない。いつ4番から外されてもおかしくない「危機感」も、山川の好成績につながっているともいえる。
昨年12月、ソフトバンク移籍の会見で自らの不祥事について謝罪をした後、こんな決意を口にしていた。「厳しい声が上がるのは当然のこと。野球で結果を出して許してほしいとは思っていない。根本から変わるしかないと思っている」。その思いをバットで示しているようでもある。
この日、山川が10号を放った直前に、ヤクルト・村上 宗隆内野手(九州学院出身)も10号を放ち、両リーグ最速はわずかな差で村上に軍配が上がった。しかし、不動の4番でリーグ2冠の成績を続ける山川の存在感は、両リーグの「4番打者」のなかでグンを抜いていることは間違いない。