【春季愛知県大会】豊川、センバツの悔しさをバネにコールド発進！
豊川・モイセエフ
＜春季愛知県高校野球大会：豊川11－1岡崎工科（6回コールド）＞◇14日◇2回戦◇豊橋市民
岡崎工科は、前日の1回戦では、同じ西三河地区の西尾と大接戦。延長11回のタイブレークの末に競り勝って2回戦に進出している。連戦となったこの日は昨秋の準優勝校で、東海大会では優勝し、センバツ出場を果たした豊川に挑むという形になった。
豊川は、甲子園では初戦で阿南光（徳島）に敗れたが、3番のモイセエフ ニキータ外野手（3年）は本塁打を放つなど、ある程度の持ち味は示した。しかし、その後はもう1つチームとしての調子は上がってこなかったという。そんな中での、今大会はシード校として、この日が初登場となった。
センバツでは、投手陣の整備が課題となったが、この大会は、夏へ向けての試金石でもあろう。長谷川裕記監督は、「このところ一番伸びてきているし、投球が安定してきたから」と初めて背番号1を与えた平野 将馬投手（2年）を先発に起用した。この日の投球に関しても、「公式戦での先発は初めてになるので、最初の試合の入りは難しいところだとは思った。少し硬かったけれども、落ち着きましたね」と言うように、球速そのものは、それほどあるということではないが、低めにしっかりと投球していた。投げていくうちに、すっかり自分の投球リズムを作っていくことかできたといっていいであろう。
攻めても豊川は初回、失策と四球で好機を得て、いきなり注目のモイセエフが巧みに一、二塁間を破って二塁走者をかえす。さらに、一、三塁となって、4番・中村 丈内野手（3年）の犠飛で、早々に2点を先取した。
3回にも、やや幸運なモイセエフの二塁打から、5番・北田 真心内野手（2年）の左前打で3点目。そして、その後、内野ゴロの悪送球があって、さらにその球を拾って送球しようとしたところ、バックアップに入っていた峰村 崇杜投手（3年）の頭部に当たるというアクシデント。2点が追加されたが、試合は9分間の中断となった。
急遽リリーフとなった原田 颯太投手（3年）は、その後よく投げていたが、2巡目に差し掛かった6回に連打を浴びる形になってしまい、大量点が入って、最後は満塁で代打・三浦 康生内野手（3年）が左越え二塁打を放って2人がかえったところで10点差となり、そのままコールドゲームとなってしまった。
長谷川監督はコールドゲームで勝っても、決して気持ちを緩めることはなく、むしろ反省点を見出していた。「4回の失点は、エラーからのものですよね。これは与えなくてもいい点です。こういうところをしっかりと引き締めていかないと、上に進んでいって相手が強くなってくるとやられてしまう」。そして、「点差が開いてくると、気が緩んで集中が切れることがあるので、そこもしっかりと締めていかないといけない」と、しっかりと先を見据えて、気持ちを引き締めていた。
思わぬ展開になってしまった岡崎工科の平松忠親監督は、「総崩れでした。初回、先頭をエラーで出してしまったことで、すべてが崩れた。正直、甲子園に出たチームに対して、どれくらいやれるのかなと、ボクも楽しみにしていたんですけれどもね…。3対0か3対1くらいで、ついていかれれば面白いかなと思ったんですが、出直しです」と、肩を落としていた。そして、「峰村も、頭部ですからちょっと心配です。今から、病院へ行って様子を見てきます」と、負傷欠場した峰村投手のことも気遣っていた。
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