日ハム高卒3年目スラッガー・有薗直輝に覚醒の予感! 打撃フォームが「万波風」に変化し、強烈本塁打!
有薗直輝
2月3日、日本ハムが紅白戦を行い、高卒3年目のスラッガー・有薗 直輝内野手(千葉学芸)が二塁打、本塁打を放つ活躍を魅せた。
抜群のアピールだった。第1打席、この日、152キロをマークした金村 尚真投手(岡山学芸館-富士大)が投じた速球に差し込まれながらも右中間を破る二塁打を放った。金村が投じる145キロ〜150キロの速球は威力抜群で、バットを何本も折るほど。この二塁打で大きなインパクトがあったが、育成左腕・山本 晃大投手(佐久長聖-関西学院大)が投じた高めに浮いた直球を見逃さず、レフトスタンドへ。逆風をモノとせず、弾丸ライナーで撃ち込んだ。この本塁打に、SNSでは、日本ハムファンから「エグい!」「気持ち良すぎ」という反応が多く見られた。
2年続けて一軍を経験しながら、12打数0安打に終わっていた有薗にブレイクの兆しが見えてきた。打撃フォームが変化しているのだ。去年のフォームはバットを高く掲げ、左足をしっかりと上げるのと同時にひねりながら打つフォームだった。このひねりを活かして、遠くへ飛ばしていたが、速球投手に対しては振り遅れがちになりやすく、さらに一軍レベルの変化球になるとついていけない課題があった。
それが今年は、バットを寝かせて、すり足気味でステップする打ち方になった。その構えにファンからは「万波(中正)っぽい」という声が多い。以前と比べてボールの見方が非常に良くなり、的確にボールをとらえることができるようになった。
有薗は千葉学芸時代から自ら打撃フォームの修正を行う選手だった。高校通算70本塁打を放った有薗だが、高校3年夏の大会が終わると、フォーム修正に着手した。当時はトップに入った時に二度引きする癖があった。
「これまでは足を上げて、打つときにもう一回腕を上げてスイングをしていましたが今は足を上げてバットも引いてスイングに入ります」
上半身の動作の無駄をなくし、より対応しやすい形を作ったのだ。それでもプロ2年は一軍では苦しんだが、このように打撃フォームの変化をどんどん行える柔軟性、また有薗は高校時代から監督、コーチの助言に、しっかりと耳を傾ける素直さがあった。オフ期間、良いコーチングができる方と出会ったのではないか。
日本ハムのサードには和製大砲・野村 佑希内野手(花咲徳栄)がいる。その競争は激しいが、良いアピールになったことは間違いない。今後の実戦が楽しみである。