Column

名手・宮本慎也が共同開発したベルト付きグラブが誕生 斬新なアイディアに「まさにモノづくり側の方の意見」

2024.01.05


(この記事にはプロモーションを含みます。)
「カッコイイグラブなのに、大きくて使えない」。なんて思いを幼いころにしたことがある球児がいるだろう。見た目は物凄く好みだったけど、自分の手の大きさに合わない。それで仕方なく諦めて別のグラブを買う、と言った経験をした選手にとって、画期的なグラブがミズノから販売されている。

あまり見たことのないベルト付きグラブ

宮本慎也さんとの共同開発により生まれたミズノプロMMベルト。軟式用ではあるものの、これまでになかった手首部分がベルト仕様になった今までにないデザインだ。
見慣れない画期的なグラブは、やはりフィット感が一味違う。ベルトを使って自分の好みのフィット感を実現できるため、はめ心地は快適。手首周りをベルトできちんとロックできるので、グラブの中で手が遊ぶ感覚があまりない。グラブが揺れて、余計な重さを感じることがないので、操作性も実現できそうな印象だった。

グラブそのもののデザインに目を向けると、ザ・二遊間というイメージを受けた。土手(親指の付け根~小指)のレースの本数が1本多いこともあってか、グラブの間口が横長で、ポケットが浅い。使い方も横になっているように感じられた。

ゴロは薬指付近で当て捕り、送球はウェブ下で捕球するような形で、ポケットが2つあるようなデザイン。名手と謳われる宮本さんらしさが全面に出ていた。

モノづくりの視点で叶った宮本さんの理想

特徴的なベルト付きグラブ

宮本さんらしさに加えて、ベルトという新たな要素が組み込まれて完成したMMベルト。今回のグラブに企画担当として携わった茂木結矢氏も特別な思いがあった。
「実はこのベルト、第1弾を共同開発している段階から、宮本さんからは要望をいただいていたんです。
ですが、その時の私たちにとっては想定外のご意見でした。なので、明確な提案をすること出来ず、形にできないまま一旦保留になっていました。ですので、今回こそは、というところで時間をかけて議論して、いくつかのパターンを提案させてもらいました」

ミズノでは2021年冬シーズンから内野MM型を販売。今回のMMベルトは、それに続く第2弾に当たるもののわけだが、ベルトそのものはMM型の段階から挙がっていたアイディアだった。

ベルトによるフィット感向上は、企画担当で長くグラブに携わる茂木氏にとっても、必要な要素だと感じていた。
「グラブは道具ですけど、いかに手と一体化できるかが重要だと思って企画、開発をさせてもらっています。というのも、宮本さんや契約選手と話をしていく中で、フィット感が最も大事だと改めて学んでいました。ですので、今回のグラブもフィット感をコンセプトの1つにさせてもらっています」

自身も求めるフィット感の実現へ。前回の共同開発の段階でもらっていたコメントも取り入れながら、形にする作業に入る。

「マジックベルト自体は世の中に沢山ありますよね。だから決して奇抜なことではなかったんですけど、グラブに使うとなると違う。ベルトループ部分をはじめとした耐久性の問題が発生します。なので簡単に調節できることを1番にしながら、議論を重ねて3、4つほどアイディアを出しました。
その中でもやはりマジックベルトが最適という中で、耐久性をどうするか一緒に悩んだ末に、スペアで1本つけようとアイディアをもらいました。
そういった一般の選手の方々が1つのグラブを長く使えるように、という視点で考えていらっしゃるあたりは、まさにモノづくり側の方の意見。一緒にやらせてもらっていて、ありがたかったです」

自分好みの型付けがしやすいこともポイント

茂木結矢氏

フィット感というのはもちろん、さらには長く使えるようなグラブ。そんな特徴を持つMMベルトだが、実はもう1つの特徴がある。
「宮本さんも仰られていますが、型付けがしやすいのが特徴なんです。
というのも、ベルトを緩めればベロ部分が外せるので、型付けをする際に突っ張ることなく、ある程度自由に動かせます。自分の作りたい型にしやすくなるので、ベルトのリクエストをもらった際、その効果も期待していました」

茂木氏いわく二遊間らしく使うならば、「薬指の下くらいにボールを置いて、親指を人差し指と中指の間あたりに来るようにしてほしい」と語る。人差し指から小指の4本すべてで広く当てることができる間口の広さに加えて、ウェブ下あたりで収められる型が仕上がるのだ。

とはいえ手の使い方、感覚がバラバラである以上、型付けも人それぞれ。型作りは色々あっていい。そういった様々な人たちでも使えて、なおかつ長く使いやすい。宮本さんの意見が色濃く反映されているといっていい。茂木氏は「共同開発だからこそだと思います」と話すMMベルトは、既に店頭に並んでいる。もし気になる球児は、店頭で見つけた際に、是非一度体験してほしい。
◆宮本慎也氏と石井琢朗氏との対談動画はこちら
『守備の名手』宮本慎也氏×石井琢朗氏に聞く「グラブへのこだわり」宮本慎也×石井琢朗×岸本耕作 GLOVE TALK(前編)
『守備の名手』宮本慎也氏×石井琢朗氏が開発した「共同開発グラブ」と「理想のショート像」宮本慎也×石井琢朗×岸本耕作 GLOVE TALK(後編)

◆MMベルトの詳しい情報はこちら

◆茂木結矢氏が企画・開発した他のグラブのエピソードはこちら
ベストナイン5回、GG賞4回受賞の名手が共同開発 超一流の持つ独特な感性とグラブ愛に驚き「本当にグラブが大好きなんです」
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この記事の執筆者: 田中 裕毅

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