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聖地が熱狂に包まれた!大学準硬式「史上初の甲子園大会」は大成功で幕を下ろす

2023.11.15


11月12日から大阪府内で、甲子園を使った全国大会、全日本大学準硬式野球東西対抗日本一決定戦甲子園大会。最終日は甲子園にて、大会が開かれた。
午前中は2022年大会に出場するはずだったが、今大会出場が叶わなかったメンバーを中心としたエキシビションマッチを開催。試合は、東日本選抜が2対1で西日本選抜に勝利。先発した菊永 陽投手が140キロ超えを連発すれば、3番手・橋本 剛石投手(筑波大=3年)が最速144キロを計測するなど、快速球を見せつけて西日本選抜を封じた。
選手個々のレベルの高さに、観戦に来た観客からは驚きの声の数々。大学準硬式の魅力に惹かれつつあった。12時から予定された甲子園大会へ、舞台は整った。

甲子園を沸かせた道崎亮太投手(中京大=4年)

東日本選抜は日比谷 元樹投手(慶應義塾大=4年)、西日本選抜は水 渉夢投手(関西学院大=4年)で始まった甲子園大会。試合は4回終わって5対3と、前日のプレ試合とは打って変わり、序盤から野手陣が奮起。甲子園に快音が響いた。
ただ後半戦は、投手陣が意地を見せる。西日本選抜は寺下 佳孝投手(金沢大=2年)を筆頭に、細かな継投でリズムを作る。対する東日本選抜は自慢の投手陣が本領発揮。7回からマウンドに上がった道崎亮太投手(中京大=4年)が146キロを計測すれば、クローザー・石井竜弥投手(中央大=4年)も、140キロに迫る快速球を披露。高校時代に甲子園のマウンドに上がった数少ない経験者が、球場を盛り上げた。

その盛り上がりは会場だけに止まらない。全日本大学準硬式野球連盟の公式YouTubeチャンネルでのライブ配信では、同時視聴数は一時1600人に届いた。平日の日中にも関わらず、大いに盛り上がった。

試合は6対4で東日本選抜が勝利。歴史的一戦は幕を下ろしたが、今回に目的は大学準硬式の魅力を伝えること。決して甲子園でプレーができて楽しかった、と当事者たちだけで満足する一過性のもので終わって良いものではない。今大会のプロデューサーである杉山智広さんも「大学準硬式の良さを、第3者へ伝えて欲しい」と解散式で選手たちに伝えた。その点で見れば、参加した選手、裏方の学生たちが聖地・甲子園をとにかく存分に楽しんでいる姿は、大学準硬式の魅力を存分に伝わったに違いない。

大学準硬式の75年の歴史で史上初となる甲子園を使った大会は、幕を下ろした。この歴史的大会が大学準硬式界にどんな化学反応を起こすのか。その答えは数年後になるだろう。
甲子園から何かを学んだ選手、学生たち。そして大学準硬式の未来に期待したい。
東日本選抜のメンバー紹介:「大学準硬式の甲子園」開催! ドラフト指名漏れの逸材を筆頭に剛腕集結! 140キロ超の4年生カルテットに注目<大会出場選手紹介・東日本選抜編>を読む
西日本選抜のメンバー紹介:「大学準硬式の甲子園」開催! 147キロの剛腕などが選出 高校時代に名門校で聖地を経験した選手も<大会出場選手紹介・西日本選抜編>を読む

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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