試合レポート

【埼玉】準々決勝 浦和学院 vs 上尾

2023.10.02


美濃川 湊投手(浦和学院)

浦和学院、上尾をコールドで下し準決勝進出!

<秋季高校野球埼玉大会:浦和学院8-0上尾(7回コールド)>◇29日◇準々決勝◇県営大宮

この日は気温30度越えの県営大宮球場、準々決勝の第1試合は優勝候補、Aシード・浦和学院と公立の雄・上尾との一戦。

先発は上尾はエース飯島 恒太投手(2年)、一方の浦和学院は1年生左腕・岡部 修弥投手が登板し試合が始まる。

まずは初回、上尾が仕掛ける。

上尾浦和学院・岡部の立ち上がりを攻め、先頭の皆川 輝生外野手(1年)が右越えの二塁打を放ち出塁すると、続く堀米 哲平内野手(2年)がきっちりと送り1死三塁とする。さらに3番・屋代 剛志内野手(2年)が四球を選び1死一、三塁とすると、相手のファンブルにより一走・屋代が二塁へと進み1死二、三塁とチャンスが広がる。だが、後続が倒れ無得点に終わる。

先制したのは浦和学院であった。

浦和学院は2回、この回先頭の西田 瞬内野手(1年)が四球で出塁すると、続く垣内 凌外野手(1年)がきっちりと送り1死二塁とする。2死後、7番・川原 晴斗捕手(1年)が読み通りに変化球を捉え左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち幸先良く1点を先制する。

先制した浦和学院は3回、この回先頭の石田 陽人内野手(1年)が左翼線へ二塁打を放つと、続く浅田 健輔外野手(2年)がきっちりと送り1死三塁とする。ここで2番・月山 隼平内野手(2年)が中越えの適時二塁打を放ち2対0とする。

浦和学院は4回にも、1死から、6番・和田 一盛外野手(2年)が左前安打を放ち出塁すると、続く川原晴が左中間へ二塁打を放ち1死二、三塁とする。

上尾ベンチはたまらず先発・飯島から藤村 美輝外野手(2年)へスイッチするが、浦和学院は2死後、9番・石田が右前2点適時打を放ち4点差をつける。

4点差をつけられた上尾も、その裏すぐに反撃を開始する。

1死から5番・飯島が中前安打を放つと、続く小野 麟太朗捕手(2年)も左前安打を放ち1死一、二塁とする。2死後、8番・今井 康太内野手(2年)も四球を選び満塁とするが、後続が倒れ無得点に終わる。

流れをつかんだ浦和学院は6回、この回先頭の川原晴が右翼線へ二塁打を放ち出塁すると、続く岡部がきっちりと送る。9番・石田の犠飛でまず1点、さらに続く浅田が四球を選び再度チャンスメークすると、すぐさま二盗を決める。ここで2番・月山が左前適時打を放ち6点差をつける。

浦和学院は7回にも、3番・三井、5番・垣内の死球を足がかりとし、和田が中越えの2点適時三塁打を放ち8対0とコールドペースへと持ち込む。

投げては、先発・岡部、美濃川 湊投手(2年)、鈴木 由馬投手(2年)の3投手で強打の上尾打線を0封する。

結局、Aシード・浦和学院上尾に7回コールド8対0で勝利し準決勝へ進出した。

浦和学院は先発・岡部が6回5安打無失点と上々の出来。今日はチェンジアップが良く「初回のピンチを凌いだのが大きかった。岡部には合格点をあげたい。上尾さんはこの試合で4試合目。投手陣は疲労もあるから序盤からたたこうと。打線は下位が当たっていて、上位もこの日は月山に火がついた。昌平戦は気持ちを前面に出して自分達でチャンスをつかむことができるかが鍵」(森監督)と、序盤で上尾・飯島を攻略。今大会マークしていた上尾を下し関東大会まであと1勝と迫った。相手は昌平だ。昨秋、今春と連敗しているだけに3連敗は避けたいところか。

一方の上尾は、この日完敗に終わった。初回、4回、最終回とチャンスを作るもやや繋がりを欠いた。「初回が全て。飯島は本来ゲームを作ることが上手い投手だが、このレベルになると絶好調でないと勝負できない。とにかく浦学打線の勝負際へのしぶとさを感じた。守備でも浦和学院の打球に対応し切れていない」と、髙野監督は反省の弁を述べたが、飯島、藤村の両投手を含めた旧チームのスタメンが多く残り、打線もこれまでの上尾と比べ、過去最強レベルの大型チームである。チャンスはある。

「右打者がベースに近くて前で、変化球の落ち際を狙われた。最近インコースの制球はあまり決まっていなかった。途中で降ろされないようにアベレージで135キロを目指します。現状だとギリギリを狙って審判との相性などで変わってしまうのでストライクゾーンで勝負できるように」と、飯島も現状を意識しているが、あとは春までに下位打線の強化と投手陣はベースの底上げが求められそうだ。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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