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パ・リーグのルーキー野手ではオリックス・茶野、ロッテ・友杉、西武・蛭間が奮闘

2023.09.16


阪神のドラフト1位ルーキー森下 翔太外野手(東海大相模出身)の活躍が目覚ましい。すでに2ケタ本塁打を達成するなど、ルーキーとは思えない活躍ぶりでチームの主軸となった。

その他のルーキーは1軍でどのような結果を残しているのだろうか。パ・リーグの野手(二刀流含む)で1軍デビュー済みの新人を振り返ってみたい。

パ・リーグのルーキー野手では、育成出身のオリックス・茶野 篤政外野手(岐阜・中京出身)が344打席で最多打席となっている。茶野は開幕前に支配下登録を勝ち取ると開幕1軍入りを果たし、開幕スタメンにも名を連ねた。序盤戦では1番を任されながら2割7分前後の打率をマーク。右翼の守備でも好プレーを見せていた。その後、コンディション不良などもありやや低迷するも、ここまで91試合の出場で打率.237(312打数74安打)の成績を残している。昨年の日本一チームであるオリックスで、育成ルーキーが準レギュラー的な起用まで勝ち取ったのは驚きだ。

現在2位につけるロッテは友杉 篤輝内野手(立正大淞南出身)が開幕1軍入りから、1度も登録を抹消されることなく帯同を続けている。レギュラーを奪取できていないものの、遊撃手で藤岡 裕大内野手(岡山理大附出身)の71試合に次ぐ42試合でスタメン起用されるなど期待値は高い。打率.271(166打数45安打)と打撃面での成績もまずまずだ。3位のソフトバンクでは長打力が売りの生海外野手(九州国際大付出身)が11試合に出場。本塁打こそ出ていないものの、初安打は記録している。

西武はドラフト1位の蛭間 拓哉外野手(浦和学院出身)が右翼のポジションを奪いつつある。開幕1軍は逃したものの6月23日に1軍登録されてからここまで49試合に出場。打率.250(176打数44安打)、2本塁打の成績を残している。ドラフト6位の児玉 亮涼内野手(文徳出身)は、主に源田 壮亮内野手(大分商出身)が離脱中に1軍でプレー。49試合の出場で打率.225(111打数25安打)の成績を残し、守備では源田を彷彿させるようなプレーで存在感を見せた。6月半ばから2ヶ月ほど2軍で汗を流していたが、8月23日に1軍へ復帰。代走や守備固めとして起用されている。

日本ハムはドラフト1位の二刀流ルーキー、矢澤 宏太投手(藤嶺藤沢出身)、同3位の加藤 豪将内野手、同5位の奈良間 大己内野手(常葉大菊川出身)が1軍でデビューしている。矢澤は37試合の出場で打率.177(96打数17安打)、1本塁打と苦しんでいる印象。8月13日に登録を抹消されたが、報道によると現在は先発投手としての調整を行っているとのこと。次に1軍へ昇格してくるときは投手としての可能性が高そうだ。

逆輸入ルーキーの加藤は故障で出遅れるも5月25日に1軍登録されると、デビューから10試合連続ヒットと好スタート。さらにそのなかで4本塁打を記録するなど鮮烈なデビューだった。しかし、その後は低迷し51試合の出場で打率.224(170打数38安打)、5本塁打と成績は伸びていない。奈良間は内野の複数ポジションを任されながら、経験を積んできた。8月からは主に遊撃手でスタメン起用されており、ここまで52試合の出場で打率.255(149打数38安打)、2本塁打の成績を残している。

楽天は新人野手の1軍出場はここまでないため、パ・リーグでは5球団8人の新人野手がすでに1軍デビューを経験している。その全員が初ヒットもマークした。今後、シーズン終了までにこの人数は増えるだろうか。

記事=勝田 聡

<パ・リーグ新人野手>
※1軍デビュー済
※◎は初安打記録済

矢澤 宏太(日本ハム)◎
加藤 豪将(日本ハム)◎
奈良間 大己(日本ハム)◎
蛭間 拓哉(西武)◎
児玉 亮涼(西武)◎
茶野 篤政(オリックス)◎
友杉 篤輝(ロッテ)◎
生海(ソフトバンク)◎

※2023年9月15日時点

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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