Column

最強の台湾を破り、日本が世界一になるには?前田悠伍が快投するしか勝ち目がない

2023.09.10


台湾で開催されている第31回 WBSC U-18ベースボールワールドカップは10日、最終日を迎え、日本代表は台湾との決勝戦を迎える。

日本は9日のスーパーラウンド最終戦で完敗。台湾の戦力は今大会でも最強クラスだ。先発は前田 悠伍投手(大阪桐蔭)に決まったが、力量差から考えて、前田が快投を見せるしか勝ち目がない。

台湾打線は直球の対応力が抜群で、よほどの直球でないと圧倒できない。精度の低いスライダー系も見切る。ただ、チェンジアップなど縦系の変化球は有効に感じられた。

前田のチェンジアップは有効で、ストライク先行もできる。台湾は機動力もあるが、前田は牽制技術も優れているので、簡単に走ることはできない。台湾の武器を封じることはできそうだ。

9日の試合で3番手として好投した安田 虎汰郎投手(日大三)の投球も十分通用しそう。ただ、カウント球の直球は要注意で、コントロールが重要となる。

前田の直球は数字以上に精度の高さを誇るが、球速帯は突出したものではない。台湾打線に見切られる懸念もある。1イニング10球程度で終われば理想的だが、球数を投げさせられ、さらに点を取られる展開になると、リリーフに頼らざるをえない展開になるだろう。前田以外にも、カットボールが鋭い木村 優人投手(霞ヶ浦)、安田、ストライク先行ができる東恩納 蒼投手(沖縄尚学)の出番も十分だ。

2、3点を先制される展開は厳しい。台湾投手陣はほぼ150キロを超え、決勝戦の先発は156キロ右腕の孫易磊。力量としては壮行試合で日本代表を圧倒した大学日本代表の投手陣とほぼ同等の力量、球速を誇る。好調であれば、点は望みにくい。

前田が快投を見せて、2対1、1対0ぐらいで勝つのが理想だろう。初の世界一の壁は厚いが、それを乗り越えることを期待したい。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.08

慶應義塾が15安打12得点で強打健在も投手陣に不安 先発小宅は5回途中で降板【香川招待試合】

2024.06.08

慶應義塾は昨夏甲子園優勝バッテリーがスタメン!初回から4番・江戸 佑太郎の1発などで3点を先制!【香川招待試合】

2024.06.07

【夏の甲子園地方大会抽選日&開幕日一覧・近畿地区】近畿一番乗りの抽選は17日の大阪、4府県が7月6日に開幕

2024.06.07

【夏の甲子園地方大会抽選日&開幕日一覧・北信越地区】新潟で21日に抽選会、7月5日の富山で組み合わせが出揃う

2024.06.07

明日夏の組み合わせ抽選! 今年の神奈川は「投手王国県」だ!東海大相模の198センチ左腕を筆頭に、ノーシードにも140キロ超え投手が続出【神奈川注目投手リスト】

2024.06.04

神村、鹿実の壁を破れ! 国分中央は「全力疾走・最大発声・真剣勝負」で鹿児島の頂点を狙う

2024.06.02

【鹿児島NHK選抜大会】神村学園が期待の2年生エース・早瀬の完投勝利で決勝進出!

2024.06.02

福岡に逸材現る! ケガから復帰後即144キロ! 沖学園2年生エース・川畑秀輔に注目だ!

2024.06.05

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在36地区が決定、徳島の第1シードは阿南光!第2シードに池田!<6月5日>

2024.06.06

大阪桐蔭が選抜ベスト8の阿南光ら4チームと対戦!<招待試合>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得