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今年の夏は四国地区の2年生がスゴイ! 注目選手一挙紹介

2023.06.25


 6月10日、11日に徳島・香川両県で行われた招待試合と、6月16日に行われた明徳義塾中学校・高等学校創立50周年記念特別試合で2023年春の四国地区高校野球も一区切りとなった。

 ここからの話題は6月23日の香川大会を皮切りに、高知大会、愛媛大会、徳島大会と4日間連続で行われる「第105回記念全国高校野球選手権」四国地区地方大会の抽選会へと突入していく。この四国4県の地方大会で特に注目されるのは投手、野手ともに充実している有望2年生たち。そこで今回は四国地区の有望2年生を一挙に紹介していきたい。

最速150キロ右腕・川勝 空人(生光学園)筆頭に140キロ以上11人の充実投手陣

 6月17日の練習試合・多度津戦で2年生世代一番乗りとなる150キロをマークした生光学園(徳島)・川勝 空人投手の他にも、四国地区には魅力的な2年生右腕が多数ひしめいている。

 川勝とのビッグ2を形成しそうなのが、吉岡 暖投手(阿南光)。182センチ、79キロの均整の取れた身体からの最速145キロの直球と、2学年先輩の森山 暁生投手(現:中日)直伝のフォーク系ツーシームは絶品である。今春の徳島県大会では決勝戦で盟主・鳴門を下し優勝投手に輝くなど実績も十分。森山に続く2年生甲子園マウンドも十分狙える。

 一方、既にセンバツで聖地のマウンドを踏んだのが高知(高知)・辻井 翔大投手と平 悠真投手。センバツ以降、球速が143キロまで伸びた辻井に対し、平は1年秋の最速144キロには届かずメイキングに苦しんでいる感はあるが、夏に140キロ中盤を両者が常時出せるようになれば、明徳義塾との龍虎対決を制する大きな要素となるだろう。

 高校野球の名門中の名門・松山商(愛媛)には歴史上初といっていい「2年生140キロ超コンビ」が君臨する。2人とも身長は175センチ前後と決して大きくないが、大垣 奏真投手は最速144キロ、林 颯太投手も最速143キロを春までに出した。ここに伝統の制球力が備われば22年ぶりの夏聖地も手の届く場所になってくる。

 変わり種は藤井学園寒川(香川)の最速142キロ右腕・平山 琉魅翔(るみと)投手。大阪市立新北島中軟式野球部まで投手経験はほぼ皆無ながら、変化球も器用に投げ分ける。香川県では1年春から公式戦登板経験を持つ高松商佐藤 晋平投手も最速141キロ。眞田 侑和投手(尽誠学園)は公式戦の経験は少ないが、最速140キロの直球と、鋭く落ちるツーシームを武器にする。

 他に右腕では三塁手兼任の岡田 力樹鳴門渦潮)が最速140キロ。右打者で一塁駆け抜け4秒1台と抜群の身体能力を誇る189センチ右腕・岡村 宝投手(高知商)も5月の県総体で最速141キロをたたき出した。この11人が現状、140キロを超える四国地区2年生投手たちである。

これに対し2年生左腕は140キロには現時点で到達なし。ただ、最速139キロの内山 瑠唯投手(明徳義塾)、最速138キロの大森 健太郎投手(高松商)、最速135キロの穐山 裕次郎投手(藤井)、呉屋 龍星投手(松山聖陵)は、いずれも右打者内角を躊躇なく突くクロスファイアと、チェンジアップ系の変化球を備えており、球速が増せば十分来年のドラフト候補になりえる。

特長多士済々の四国地区有望2年生野手

 大駒がそろう投手陣に比べ、やや小粒な印象がある四国地区の2年生野手たち。それでも多士済々の特長を有するタレントたちが、夏のブレークへ向けて腕を磨いている。

 扇の要・捕手で目立つ2年生は、鳴門(徳島)の上原 知也捕手と大手前高松梅本 翔瑛捕手。上原は二塁送球タイム2秒を切る強肩とキャッチング力。梅本は巨人・大城 卓三捕手の東海大相模(神奈川)時代を想起させるミート力の高い打撃が持ち味だ。

 一塁手には面白い素材が多い。21世紀枠で出場したセンバツ以降打撃面で急成長している来福 奏登内野手(城東)に、とてつもない飛距離の本塁打を放つ薬師神 克哉内野手(小松)や竹下 徠空内野手(明徳義塾)はいずれも期待の右大砲。 薬師神は練習試合で三塁手、竹下は50周年記念特別試合で捕手を務めた。新チームではまた違った姿が見られそうである。

 現状でも四国トップクラスの二遊間はこの2人。明徳義塾山畑 真南斗内野手は167センチの小兵ながら軽快な二塁守備ばかりでなく、内野ゴロを安打にする快足を50周年記念特別試合で披露。英明鈴木 昊内野手は走攻守にハイレベルな動きを見せる。現在は三塁手の吉田 大馳内野手(徳島商)も新チームでは俊足を生かした二遊間での起用が見込まれる。

 四国地区2年生外野手の代表格はこの4人。村山 由空外野手はMLBレッドソックス・吉田 正尚外野手(敦賀気比出身)ばりのコンパクトフルスイングで長打を量産すれば、英明百々 愛輝外野手は左投左打らしい卓越したバットコントロールから右中間、左中間を突破。生光学園豊川 輝来外野手は百々と同じく左投左打ながら抜群のスピードでダイヤモンドを駆け巡り、新田渡邊 勝也外野手の太い体幹は将来性を十分に感じさせる。

 もちろん、彼らの他にも各所に有望な2年生は存在する。夏の地方大会は3年生にとって最後の大会であると同時に、2年生以下にとっては新チームでの飛躍につなげる格好の晴れ舞台。ぜひ四国地区の2年生球児には、チームのため、そして輝ける未来のために、最大限自分の力を出し切ってほしい。

記事=寺下友徳
 

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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