【東京】1回戦 正則 vs 都立荒川工科

正則が序盤の猛攻で都立荒川工科を6回コールドで下す

＜秋季東京都高校野球大会1次予選：正則10－0都立荒川工科（6回コールド）＞◇3日◇1回戦◇東海大菅生グラウンド

両チームとも夏の経験者が多く残っているが、序盤でペースをつかんだ正則が一気に突き放した。

1回、都立荒川工科は、2番・稲子 晶栄が中前安打で出塁したが、正則の先発、左腕の谷田 修哉投手の牽制に刺されアウトになり、得点できない。

正則は夏のメンバーから3人が抜けただけだが、ポイントとなるのは主将の吉田 慎作捕手だ。吉田はもともと遊撃手と投手だったが、3年生が抜けたため、夏の大会が終わってから捕手になった。「まだ慣れない部分もあります」と吉田は言う。

1回、正則の攻撃で、1番・山田 悠剛の左前安打、2番・田中 嵐士の二塁打で1点を先制したのに続き、3番・吉田の右前安打で1点を追加。「3番の吉田がしっかり打ったのが良かったです」と正則の岸本淳監督が言うように、チームに勢いをもたらす一打になった。この回、6番・中村 湊の右前安打でさらに1点を追加する。2回も2番・田中の2打席連続の二塁打などで2点を追加する。

それでも荒川工科の先発・森 勘太郎投手は、バックの助けもあり、3、4、5回は得点を与えない。

しかし荒川工科は、4回も正則の先発・谷田の牽制に刺されるなど、反撃の糸口をつかめない。

6回、正則は6番・中村湊の左前安打に続き、7番・荒谷 晴道のバントが内野安打になると、正則の猛攻が始まる。この回、吉田の2点適時打を含め、6安打で一挙に5点を挙げ、6回コールドが成立した。

勝った正則は、次は都大会出場をかけてこの夏の東東京大会優勝校である共栄学園と対戦する。「甲子園に出た高校と試合ができるのは楽しみです」と岸本監督が言えば、「名前で圧倒されることなく、勝ちにつながる試合がしたいです」と吉田主将は言う。正則としては、初戦の勢いを次戦にどうつなげるかがポイントとなる。