東海大相模vs桐蔭学園
東海大相模が強打で桐蔭学園を圧倒、好投手リレーで7回コールド勝ち
＜第105回全国高校野球選手権神奈川大会：東海大相模8ー1桐蔭学園（7回コールド）＞◇18日◇5回戦◇サーティーフォー保土ケ谷
強豪校同士の対決は、東海大相模が地力の高さで圧倒した。
東海大相模は1回、1死満塁から5番・松本 ジョセフ内野手（3年）の強烈な三ゴロで三塁走者が生還して先制した。
ジョセフは変化球への対応が課題で、桐蔭学園の左腕・長濱 達己投手（3年）の前に苦しむのではないかと思われたが、内野ゴロとはいえ強烈な打球で打点をマークしたことは、春までのジョセフからは想像できなかった。明らかに成長が見えたジョセフは「今までマシン相手に打つことが多かったんですが、投手に変化球を中心に投げてもらい、タイミングのとり方を工夫しました」と対応力向上のために打撃練習に工夫を加えていた。
2回、桐蔭学園は宇都 格太朗外野手（3年）の適時打で同点に追いついたが、その裏、東海大相模は木村 海達捕手（2年）の本塁打で勝ち越しに成功。4回には、併殺崩れとバッテリーミスで4対1とする。
長濱は左スリークォーターから120キロ中盤〜後半の直球と、スライダー、カーブを低めに集めて打たせて取る。打ちにくさで勝負する技巧派だが、東海大相模の各打者はストライクゾーンをしっかり打ち返すことができていた。
5回途中から、投手が交代し、8番・木村の2点適時二塁打と、1番・山内 教輔外野手（3年）の右翼線を破る適時二塁打で、7対1とした。さらに6回にはジョセフの適時二塁打が飛び出し、8対1とする。ジョセフはこの日2安打と対応力が増した姿を見せた。すでに高校通算35本塁打以上というが、左の強打者が多い東海大相模のなか、長打力のある右打者ジョセフの成長で打線はさらに厚みが増した。
東海大相模の先発・高橋 侑雅投手（2年）は昨秋から先発経験を積んでいるが、着実に成長が見える。常時135キロ〜138キロの直球は、球速自体、大きく変わりはないものの、手元で伸びてくる球質は春にはみられなかった。打力の高い桐蔭学園の各打者からも空振りを奪うことができ、120キロ前半のスライダーも切れていて、要所で三振を奪うなど、6回1失点の力投を見せた。
7回からは、福田 拓翔投手（1年）が登板。大会初戦の湘南学院戦と比べると、緊張がほぐれていたのか、福田本来の直球を投げられているように感じられた。オーバーハンドから繰り出される直球は常時138キロ〜143キロ。1イニングで143キロを数球計測するなど、高校生でもトップレベルの直球を投げ、桐蔭学園打者をしっかりと抑えて、コールド勝ちにつなげた。
投打ともに圧倒した東海大相模。3試合連続でコールド勝ちで厳しいブロックを勝ち抜いた。
