ロッテは圧巻の投球を見せる右腕に、中継ぎ2人の加入組が奮闘中
佐々木 朗希
プロ野球の開幕から3週間以上が経過し、各チーム20試合ほどを消化している。この段階でまだシーズンの行方を占うには早すぎるが、各チームで開幕ダッシュに成功した選手を確認しておきたい。
今シーズンから吉井 理人新監督が指揮を執るロッテは、28日終了時点で首位に立っている。その快進撃の一端を担っているのが佐々木 朗希投手(大船渡高出身)だ。佐々木はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に侍ジャパンの一員として出場したため、初登板は開幕2カード目の最終戦、チーム6試合目となる4月6日の日本ハム戦([stadium]ZOZOマリンスタジアム[/stadium])だった。
その試合でいきなり6回無失点、被安打1、奪三振11と圧巻の投球で今シーズン初勝利をマークする。その後は2試合の登板でいずれも7回を投げ無失点。ここまで4試合に登板し27回を投げ3失点で防御率は1.00。奪った三振は38個で奪三振率12.67。WBCを戦ったことでオープン戦での登板がなかったものの、心配無用と言わんばかりの開幕ダッシュを決めた。
中継ぎ陣では坂本 光士郎投手(如水館出身)と西村 天裕投手(県立和歌山商出身)のふたりが奮闘している。左腕の坂本は8試合の登板で7.1回を投げ2失点。右の西村も坂本と同じく8試合の登板で8.1回を投げ無失点。確固たる勝ちパターンというわけではないものの、貴重な中継ぎとしてフル回転している。
坂本は昨シーズン途中にヤクルトから、西村は今シーズン開幕直前に日本ハムからトレードでそれぞれロッテへと入団した。新天地で開幕ダッシュを決めたことでしっかりと居場所を確立しつつある。
野手では藤原 恭大外野手(大阪桐蔭出身)が打率.289(76打数22安打)と好調をキープしている。昨シーズン49試合の出場で打率.209(115打数24安打)と苦しんだが、安打数を更新するのはもはや時間の問題と言えそうだ。
現在のロッテ外野陣は髙部 瑛斗外野手(東海大甲府出身)と荻野 貴司外野手(奈良郡山出身)が故障で離脱中しており、そのなかで藤原が好調なのはチームにとっても大きい。ふたりが1軍に戻ってきても、ポジションを簡単に明け渡すつもりはないだろう。レギュラーの座を確かなものとするためにも、まだまだ結果がほしいところ。
※2023年4月28日終了時点
(記事=勝田 聡)