試合レポート

近江vs伊吹

2023.04.24

近江が16得点の猛攻!伊吹を5回コールドで破る

近江vs伊吹 | 高校野球ドットコム
1回裏に二塁打を放った横田悟

<春季高校野球滋賀県大会:近江16ー0伊吹>◇23日◇2回戦◇湖東スタジアム

 近江が圧倒的な力を見せて伊吹相手に5回コールド勝ちを収めた。

 近江は1回、1番の清谷 大輔(3年)が四球で出塁するも2番・小竹 雅斗(3年)が遊撃正面の併殺に倒れてしまう。だが、「何とか自分が出塁すれば、次の4番が還してくれると思っていた」と主将の3番・横田 悟(3年)が左中間に二塁打を放つと、ここから三者連続四球となり、押し出しで先制点を挙げる。さらに7番・大石 尚汰(2年)が中越え3点適時三塁打を放ち、序盤から試合を優位に進めた。

 近江はその後も小竹の2点適時二塁打などで追加点を挙げ、この回だけで8得点。2回以降も打線が繋がり、4イニングで13安打16得点と強さを発揮した。

 守っては北川 凌佑(2年)、中谷 元祇(2年)、平井 創大(3年)と投手を繋いで5回を3安打無失点。点差が開いてもバントを確実に決め、積極的な走塁を見せるなど、最後まで隙のない試合運びを見せた。

 この試合で目立ったのが13個の四球を選んだ近江打線の選球眼である。伊吹の投手陣はキレのある球を投げていて、球が荒れていたわけでもなかったが、際どいボール球を見極め、甘く入った球を確実に捉える打撃の前に打つ手がなくなってしまった印象だった。

 その点を多賀章仁監督に尋ねると、「繋ぐ意識がそういう部分に繋がってくると思います。今日はそういうところが出ていましたね」と頷いた。大振りせず、次の打者に繋ぐという各々の献身的な姿勢が強力な近江打線の原動力となっている。

 一昨年夏から3季連続で甲子園4強以上という好成績を収めてきた近江だが、昨秋は3回戦敗退。今春の甲子園は横田が一人で準優勝旗を返還する悔しさを味わった。

 「甲子園という舞台は素晴らしい場所でした。このままでは夏も自分たちは甲子園に行けないので、より厳しい練習をしていく必要があるということをみんなに伝えさせてもらいました。その結果が春の大会に出れば良いと思っています」と横田。今春は彦根総合が甲子園初出場を果たしたが、滋賀の盟主は絶対に譲らない。そんな姿勢が垣間見られた試合だった。

(取材=馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.04

神村、鹿実の壁を破れ! 国分中央は「全力疾走・最大発声・真剣勝負」で鹿児島の頂点を狙う

2024.06.04

【東北】5日に抽選!秋春連覇がかかる青森山田、雪辱期す仙台育英と明桜の対戦相手に注目<地区大会組み合わせ>

2024.06.05

夏の千葉大会は7月6日開幕!今年は148チームが参加し、7月27日に決勝予定!

2024.06.04

【春季東北大会出場校一覧】仙台育英の「朗希2世」や、花巻東の1年生野手など注目選手も

2024.06.04

【2024夏有力チーム分析】龍谷大平安は県外招待試合でメンタル強化! 豊富な投手陣と超強肩捕手を軸に近畿王者・京都国際を追う

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実がコールド勝ち!川内商工は終盤に力尽きる

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿屋農が"強気の勝負"で勝機を引き寄せ4強入り

2024.05.31

【北信越】富山県勢4校が12年ぶりの県勢V狙う、茨木擁する帝京長岡にも注目<地区大会>

2024.05.31

【鹿児島NHK旗】鹿屋農が、延長11回を制す!

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得