近江vs立命館守山
山田が貫禄の1失点完投!近江が4大会連続の甲子園へ
優勝を決めて捕手の大橋大翔に抱きかかえられながらガッツポーズを見せる山田陽翔(近江)
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<第104回全国高校野球選手権滋賀大会:近江4-1立命館守山>◇29日◇決勝◇マイネットスタジアム皇子山
近江が立命館守山を下して4大会連続16回目の夏の甲子園出場を果たした。
近江の先発は大黒柱の山田 陽翔(3年)。2三振を奪って三者凡退と初回は盤石の立ち上がりを見せる。対する立命館守山の先発はエース左腕の加藤 優芽(2年)。直球の球速は120キロ台ながら回転の良い球を投げており、1回裏には2死二塁のピンチを招くが、4番の山田を中飛に打ち取り、先制点は与えなかった。
それでも近江は2回裏に1死一、二塁のチャンスを作ると、8番・大橋 大翔(3年)の右前適時打で1点を先制。さらに大橋は4回裏の第2打席にも左翼ポール際へのソロ本塁打を放ち、山田の女房役の活躍で試合の主導権を握ることに成功した。
「1点差の勝負になると思っていました」という多賀 章仁監督にとっては嬉しい誤算。一方、立命館守山の秋武 祥仁監督は、「何とか先に1点取れたら面白かったですけど、そこができなくて終始、相手のペースで試合が進んだ印象です」と悔やんでいた。
近江はその後、4回裏に清谷 大輔(2年)の適時三塁打で1点を追加。「真っすぐで三振を取れていた、大橋のリードがマッチしていたと思います」と山田の投球も冴え渡り、5回終了時点で1安打6奪三振という快投を見せていた。
何とか反撃の糸口をつかみたい立命館守山は6回表、この回先頭の1番・大西 温太(3年)の右翼線への三塁打で出塁。続く2番・岡田 陽斗(3年)の一塁ゴロの間に1点を返した。
しかし、近江はその裏、2死二塁から1番・津田 基(3年)の中前適時打で追加点を挙げ、再びリードを3点に広げる。立命館守山も懸命に食い下がったが、最後まで主導権を握らせてもらえなかった。
「初めから9回まで投げる思いを持っていた」という山田は9回のマウンドへ。最後の打者を141キロの直球で空振り三振を奪い、マウンド上に歓喜の輪ができた。
今日の山田は3安打、4四球、12奪三振で1失点完投。球場のスピードガンで最速145キロを記録した。
優勝候補の大本命と言われ、プレッシャーとの戦いだったこの夏の近江。2回戦の瀬田工戦、準決勝の比叡山戦は1点差の勝負だったが、要所で勝負強さを発揮して今夏も滋賀県の頂点に立った。
昨夏は4強、今春は準優勝とステップを踏んでおり、今夏は甲子園での優勝が期待される。「滋賀県に優勝旗を持って帰れるように頑張りたいと思います」と優勝インタビューで宣言した山田。滋賀県勢の悲願である全国制覇に挑む。
(取材=馬場 遼)