城北vs京華
エース斎藤が5回をノーヒットノーラン!城北が初戦をコールド勝利
城北先発:齋藤
〈第104回全国高校野球選手権東東京大会:城北10―0京華〉♢17日♢2回戦♢駒沢
雨で順延の影響を受け、当初の予定から2日間遅れで開催となった。両校とも調整が難しい中、どう調整してきたのか試される一戦だ。
東京城北の先発は、齋藤 恒太(3年)。齋藤は「2回くらいまで緊張で心臓がバクバクしていた」と話しており、立ち上がりは緊張からボールが先行の投球になっていた。しかし、打たせて取る投球で次々に相手打線を打ち取っていく。
両チームともに、初戦の入りの難しさを感じさせ、2回まで安打が出ていなかった。そんな中、東京城北の繋ぐ野球が徐々に現れてきた。3回裏、1死1塁から1番・貞包 健勝(2年)の右中間を破る三塁打で先制すると、続く2番・藤原 晟弘(3年)の中前打で3回に2点を奪う。
先発の齋藤は「味方が点を取ってくれて3回から緊張が解けてきて、落ち着いて投げることができた」とも話し、その言葉通り、3回以降走者を出すことなく淡々と投げ、投球に集中していた。
齋藤の投球に応えるように打線も4回裏、1死1、2塁から8番・田中 洸太朗(3年)と9番・三笠 太誠(3年)の連打で2点を追加。さらに、相手の四球もあり、2番・藤原の犠飛、3番・井出 碩(3年)の中前打でこの回、4点を追加した。
6点のリードを貰い、さらにギアを上げた齋藤が、5回を投げ無安打・無失点に抑え、京華を下した。齋藤の目指す投手はヤクルトスワローズの奥川 恭伸(星稜高出身)だ。「甲子園で投げている姿がカッコよくて僕もああいう投手になりたいと思った」中学3年生の頃に憧れた奥川を目標に、自身も真っすぐのキレを重点的に磨いてきた。少しでも理想の投手に近づけるように努力してきた成果が今日の投球に現れていた。
初戦を5回コールドで勝利した城北の次なる敵は東京実。徳永 博史監督とエース・齋藤がともに「相手は格上なので、胸を借りるつもりで挑んでいきたい」と口をそろえた。秋、春と悔しい思いをしてきた東京城北が一戦必勝でどこまで勝ち上がるか注目だ。
(取材=大松 優花)