わずか5年でリーグ優勝 公立出身がほとんどの大学準硬式野球の新鋭に注目
高崎健康福祉大・尾形大輝投手(4年=山形中央)
2017年に創部されて、わずか5年目で全国の舞台にあと一歩と迫った。
北関東大学準硬式野球連盟に所属する高崎健康福祉大。高校の健大高崎は群馬のみならず全国区の名門校としても知られる学校だが、その健大高崎とほとんど同じユニホームに袖を通して選手たちはプレーしている。
2022年の春季リーグ戦はチーム初のリーグ優勝。2018年よりリーグ戦に参戦したチームにとっては驚くべきスピードでリーグ戦を制し、全国大会への出場権をかけた予選会へ。予選会は3試合を戦ったが、白星を挙げることは叶わなかった。
全国大会への切符をつかむことはできなかったが、主将である尾形 大輝投手(4年=山形中央)には光るものがあった。
縦回転のフォームからキレのある真っすぐを投げ込み、球場スピードガンでは常時130キロ後半を計測した。途中、足をつって降板してしまったが、マウンドで見せる闘志あふれる姿を含めて、大黒柱と呼ぶにふさわしかった。
尾形が卒業した山形中央は山形県内では有数の実力ある公立校。甲子園にも春夏合わせて4度出場している。高崎健康福祉大には同じような公立校を卒業した選手たちが多く、中心選手としてスタメンにその名を連ねている。
1番(二)庭野 辰也(2年=開志学園)
2番(三)田畑 聖也(3年=健大高崎)
3番(左)樽見 翔央(2年=伊勢崎清明)
4番(捕)川田 凌大(3年=伊勢崎清明)
5番(指)小林 竜也(2年=渋川青翠)
6番(一)川島 星渚(3年=伊勢崎清明)
7番(右)大竹 雄斗(2年=開志学園)
8番(遊)齋藤 力斗(2年=足利清風)
9番(中)磯 泰成(2年=伊勢崎清明)
先発・尾形 大輝(4年=山形中央)
10人中7人が公立出身。さらに5人が地元・群馬の高校から入部している。
高校時代に実績ある学校で過ごした選手だけではなく、あまり知られていない学校からでも、大学準硬式野球の世界には、全国をかけたような真剣な戦いの場でも活躍できるチャンスがあることを証明している。
大学準硬式野球には毎年隠れた逸材が誕生している。この春は明治大の準硬式、髙島 泰都投手(滝川西出身)が王子製紙の硬式野球に挑んだ。高崎健康福祉大をはじめ、2022年もどんな実力者が誕生するか。