ロッテのブレーク選手は松川だけでない!育成出身投手2人も奮闘中
高校時代の佐藤奨真(関東一)
開幕から2ヶ月以上が過ぎセ・パ交流戦も終幕に近づいてきた。ここまでシーズンも多くの”新顔”が1軍で結果を残しブレークしようとしている。昨シーズンまでの実績はないものの、今シーズンここまで結果を残しブレークしつつある選手を各球団ごとに振り返ってみたい。
2年連続2位だったロッテが苦しんでいる。佐々木朗希投手(大船渡高出身)というスーパースターが誕生したものの、ここまで5位。なかなか調子が上がってこない。しかし投手陣では2人の育成ドラフト出身者が1軍で結果を残しつつある。
そのひとりが2020年育成ドラフト4位で指名を受け、専修大からロッテへと入団した左腕の佐藤奨真投手(関東一出身)だ。佐藤は春季キャンプ中の練習試合そしてオープン戦で結果を残すと、開幕直前に支配下登録を勝ち取った。
1軍デビュー戦は中継ぎ登板だったが、それ以降は3試合連続で先発登板。そのうち2試合はQSを達成と安定感のある投球を見せている。まだ勝ち星こそついていないが、4試合(20回)で防御率2.70と結果は上々。このまま先発ローテーションを任される可能性は高く、この調子が維持できれば初勝利の瞬間もそう遠くない将来に訪れそうだ。
そしてもうひとりが小沼健太投手(東総工出身)だ。小沼も佐藤と同じく2020年育成ドラフトで2位指名を受けBC茨城から入団した右腕。佐藤と同じく開幕前に支配下登録されると、ここまで中継ぎとして14試合(18回)に登板。5月26日の広島戦ではプロ初勝利もマークした。防御率は2.50とまずまずの成績を残しているものの、ホールドは1つだけ。まだ僅差リードの場面での登板は少ない。ここから実績を積み上げ、勝ちパターン入りを目指したいところ。
野手では高卒ドラ1ルーキーの松川虎生捕手(市立和歌山出身)が、ここまでチーム最多の30試合でスタメン起用されており存在感を示している。
打率1割台とまだかだ課題は多いものの、これだけ起用されていることからも井口資仁監督の信頼がうかがい知れる。また、オールスターゲームのファン投票中間発表でもパ・リーグの捕手部門でトップを走っており、ファンの人気も高い。ベンチ、そしてファンの期待に答えるべく打撃面での結果が欲しい。
<ロッテの主なブレーク選手>
佐藤奨真(投手/専修大→2020年育4位)
小沼健太(投手/BC茨城→2020年育2位)
松川虎生(捕手/市立和歌山→2021年1位)
※数字は2022年6月7日終了時点
(記事=勝田 聡)