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桐生は戦前からリード、前橋工、高崎商が続いた【ふるさとの夏物語~昭和編】

2022.06.11

桐生は戦前からリード、前橋工、高崎商が続いた【ふるさとの夏物語~昭和編】 | 高校野球ドットコム

 2022年も高校球児の目標、夏の甲子園への道がスタートする。今年は「古豪」と言われるチームの復活が話題のひとつとなっているが、「昭和」の時代、1927年(昭2)13回大会から1988年(昭63)70回大会を駆け抜けた代表校を中心に夏の甲子園出場校を振り返る企画「ふるさとの夏物語~昭和編」。今回は群馬を紹介する。

 昭和時代に夏甲子園に出場したチームの出場回数上位ランキングは以下の通り。

1位 桐生 14回
2位 高崎商 9回
3位 前橋工 9回

 上記の3校が昭和の群馬をリードしてきた。桐生は桐生中だった戦前の1936年(昭11)はのちに阪神に入団した青木 正一投手、皆川 定之内野手がいて、2勝してベスト4に勝ち進んだ。この年のセンバツでは準優勝している実力校でもあった。指導していたのは稲川 東一郎監督。自ら在校時代に野球部を設立し、卒業後に監督へ。当時では珍しかったウエートトレーニングを取り入れ、独自の打撃練習をするなど、パイオニア的な指導者だった。1967年(昭42)、公式戦の試合中にベンチで倒れ、そのまま帰らぬ人へ。享年61。ユニホーム姿のままこの世を去ったのも有名な話だ。

 その後、前橋工高崎商がライバルとして甲子園出場を果たしていく。高崎商は1938年(昭13)、前橋工は1974年(昭49)にベスト4まで進んだ。昭和の時代、この3校のベスト4が最高成績だった。近年、前橋育英健大高崎桐生第一が台頭している群馬県勢。その土台はこの3校が作ったといっても過言ではないだろう。

 群馬県初代表は前橋中(現・前橋)で、初勝利も前橋中。最高成績は1999年(平11)桐生第一、2013年(平25)前橋育英の優勝。群馬県勢の通算成績は70勝71敗で、勝利数の都道府県ランキングは20位タイ。

★群馬県勢の代表回数上位ランキング
1位 桐生 14回
2位 高崎商 11回
3位 桐生第一 9回
3位 前橋工 9回 
5位 前橋育英 6回

★群馬県勢の甲子園勝利数上位ランキング
1位 桐生第一 13勝(優勝1回、4強1回) 
2位 前橋工 12勝(4強3回)
2位 桐生  12勝(4強1回、8強3回) 
4位 前橋育英 9勝(優勝1回)
5位 健大高崎 6勝(8強1回)
5位 東農大二 6勝

[page_break:群馬の夏甲子園出場校一覧]

【群馬の夏甲子園出場校一覧】
1回 1915(大4) ー
2回 1916(大5) ー
3回 1917(大6) ー
4回 1918(大7) ー
5回 1919(大8) ー
6回 1920(大9) ー
7回 1921(大10) ー
8回 1922(大11) ー
9回 1923(大12) ー
10回 1924(大13) ー
11回 1925(大14) 前橋中
12回 1926(大15) 前橋中
13回 1927(昭2) 桐生中
14回 1928(昭3) 前橋中
15回 1929(昭4) 前橋商
16回 1930(昭5) 桐生中
17回 1931(昭6) 桐生中
18回 1932(昭7) 高崎商
19回 1933(昭8) ー
20回 1934(昭9) 桐生中
21回 1935(昭10) 桐生中
22回 1936(昭11) 桐生中
23回 1937(昭12) 高崎商
24回 1938(昭13) 高崎商
25回 1939(昭14) 桐生中
26回 1940(昭15) 高崎商
27回 1941(昭16) 戦争のため中止
   1942(昭17) 戦争のため中止
   1943(昭18) 戦争のため中止
   1944(昭19) 戦争のため中止
   1945(昭20) 戦争のため中止
28回 1946(昭21) 桐生工
29回 1947(昭22) 桐生中
30回 1948(昭23) 前橋
31回 1949(昭24) ー
32回 1950(昭25) ー
33回 1951(昭26) 桐生
34回 1952(昭27) ー
35回 1953(昭28) ー
36回 1954(昭29) ー
37回 1955(昭30) 桐生
38回 1956(昭31) ー
39回 1957(昭32) ー
40回 1958(昭33) 桐生
41回 1959(昭34) ー
42回 1960(昭35) 桐生工
43回 1961(昭36) ー
44回 1962(昭37) ー
45回 1963(昭38) 桐生
46回 1964(昭39) ー
47回 1965(昭40) ー
48回 1966(昭41) 桐生
49回 1967(昭42) ー
50回 1968(昭43) 前橋工
51回 1969(昭44) ー
52回 1970(昭45) 高崎商
53回 1971(昭46) 高崎商
54回 1972(昭47) ー
55回 1973(昭48) 前橋工
56回 1974(昭49) 前橋工
57回 1975(昭50) ー
58回 1976(昭51) ー
59回 1977(昭52) 高崎商
60回 1978(昭53) 桐生
61回 1979(昭54) 前橋工
62回 1980(昭55) 前橋工
63回 1981(昭56) 前橋工
64回 1982(昭57) 東農大二
65回 1983(昭58) 太田工
66回 1984(昭59) 高崎商
67回 1985(昭60) 東農大二
68回 1986(昭61) 前橋商
69回 1987(昭62) 中央
70回 1988(昭63) 高崎商
71回 1989(平1) 東農大二
72回 1990(平2) 高崎商
73回 1991(平3) 樹徳
74回 1992(平4) 樹徳
75回 1993(平5) 桐生第一
76回 1994(平6) 東農大二
77回 1995(平7) 桐生第一
78回 1996(平8) 前橋工
79回 1997(平9) 前橋工
80回 1998(平10) 桐生第一
81回 1999(平11) 桐生第一
82回 2000(平12) 桐生第一
83回 2001(平13) 前橋工
84回 2002(平14) 桐生市商
85回 2003(平15) 桐生第一
86回 2004(平16) 桐生第一
87回 2005(平17) 前橋商
88回 2006(平18) 桐生第一
89回 2007(平19) 前橋商
90回 2008(平20) 桐生第一
91回 2009(平21) 東農大二
92回 2010(平22) 前橋商
93回 2011(平23) 健大高崎
94回 2012(平24) 高崎商
95回 2013(平25) 前橋育英
96回 2014(平26) 健大高崎
97回 2015(平27) 健大高崎
98回 2016(平28) 前橋育英
99回 2017(平29) 前橋育英
100回 2018(平30)前橋育英
101回 2019(平31)前橋育英
102回 2020(令2)(コロナで中止)
103回 2021(令3)前橋育英

※前橋中=現・前橋
 桐生中=現・桐生
 中央=現・中央中等

(文=浦田由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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