神村学園vs出水中央
2度の逆転劇も実らず・出水中央
出水中央6点目のシーン
<第64回NHK旗争奪鹿児島県選抜高校野球大会:神村学園8-6出水中央>◇28日◇準決勝◇[stadium]平和リース[/stadium]
春の鹿児島大会、九州大会を制した神村学園。今大会、快進撃で4強に勝ち上がった出水中央。今季の実績は好対照な両チームの対戦は主導権が目まぐるしく入れ替わる好勝負となった。
神村学園は立ち上がり、1死二塁の先制機に3番・秋元悠汰(2年)が左越え二塁打を放って先制。
2回は2死一塁から9番・花倉凪(3年)の右越え二塁打、1番・福田将大(3年)の内野安打の連続適時打で2点を加えた。
このまま神村学園が押し切るかと思われたが、出水中央は5回に反撃に転じた。
1死から四球を皮切りに3連打を浴びせ、7番・平田義貴(3年)の右前適時打で反撃の口火を切る。押し出しで2点目を挙げ、更に2死満塁とチャンスは続き、1番・村山大志主将(3年)が三塁線を抜く走者一掃の二塁打を放った。この回、打者一巡で5得点のビッグイニングを作った。
2番・植村輝(2年)も中前安打で続いたが、神村学園のセンター田中拓真(3年)が好返球で刺し、流れを断つ。
7回、神村学園は1番・福田の右前適時打、4番・今岡歩夢(2年)の犠牲フライで同点に追いつくも、その裏、出水中央は4番・齋藤凌(2年)の左越え二塁打で再び勝ち越しに成功した。
直後の8回表、神村学園は2死から途中出場の8番・諏訪園虹希が四球で出塁。9番・花倉がエンドラン、盗塁を決めて二、三塁とすると、1番・福田が値千金の中越え2点適時二塁打を放って再逆転し、2番・上迫稜弥(3年)は意表を突くセーフティーバントで追加点を挙げた。
2番手の右腕・朝吹拓海(3年)が8、9回を無失点で切り抜け、終わってみれば九州覇者・神村学園の底力が勝り、本大会5年ぶりの決勝進出を勝ち取った。
(取材=政 純一郎)