ドラフト候補続々登場!東京六大学野球開幕。1週目に登場する注目選手を紹介
齊藤 大輝、蛭間 拓哉、下山 悠介
東京六大学野球は9日に開幕し、第1週は9日、10日の2日にかけて行われる。第1週は東京大対慶應義塾大、早稲田大対法政大のカードが組まれた。今回はこれら4校の中から注目の選手たちをピックアップしていく。
東京大の主将・松岡 泰希捕手は、東大史上初の捕手でプロ野球入りが期待される。武器はプロのスカウトも唸るという強肩。さらに肩の強さだけでなく、フットワークと正確な送球技術を備え、見事に走者を刺す。東大受験で培った記憶力はリードにも生かされ、打者の弱点はほぼ頭に入っているという。きびきびした動きは華があり、5大学に対抗する東大の切り札である。
3連覇を目指す王者・慶應義塾大からは下山 悠介三塁手、廣瀬 隆太内野手の2名が注目だ。下山は六大学を代表する左打ちのアベレージヒッターで、広角に打つ技術は堀井哲也監督からも高く評価されている。小、中、高、大学とすべてのカテゴリーで主将を務めたキャプテンシーも魅力。堅実で安定感のある守備もプロが目を光らせている。
廣瀬は、現代野球において貴重な存在でもある右のスラッガー。どっしりとした構えからパンチ力を武器に打球を左翼席に運ぶ。アグレッシブなプレースタイルで走攻守に優れ、チームに勢いを与えられる主砲候補として注目されている。
「打倒慶應」に燃える早稲田大はプロ注目の二枚看板を打線に組み込む。主将の中川 卓也二塁手は大阪桐蔭時代に春夏連覇を果たした「最強世代」のメンバーのひとり。高校時代からの統率力は不変で、今の早稲田大は中川選手のチームと言ってもいい。21年の秋季リーグでは打率.333を記録し、強打の野手として評価も上々。今シーズンは二塁手に戦場を移し、名実ともに六大学を代表する選手となれるか注目だ。
蛭間 拓哉外野手は今季のアマチュア球界でトップレベルの左の強打者。高い放物線を描くアーチを左右関係なく飛ばし、現役最多の通算10本塁打をマークしている。勝負を決める劇的な場面でのアーチも多く、スター性は群を抜く。身長176センチと大柄ではないものの、どっしりとした存在感に加え俊足も武器にしており、有終のシーズンをどのように終えるか非常に楽しみだ。
早稲田大と第1週で激突する古豪・法政大は、プロが羨望の眼差しを向ける右の強打者・齊藤 大輝二塁手を擁する。齊藤の持ち味はなんといっても圧倒的な打撃技術。好選手がひしめく六大学の二塁手の部門で、21年シーズンの春秋連続してベストナインを獲得した実績は伊達ではない。春季は38打数13安打で打率.342、3本塁打5盗塁と出色の活躍を見せ、秋季は警戒された中で32打数14安打、打率.438と手が付けられない打者に成長を遂げた。法政大ではキャプテンを担い、チームの看板を背負っての今シーズンとなる。引き続き六大学最高の二塁手の座を維持できるのか、注目だ。
2週目からは明治大、立教大も登場。両大学ともにプロ注目の二塁手、村松 開人選手(明治大)・山田 健太選手(立教大)を抱えており、いよいよ六大学の名手が結集する。2022年シーズンは野手に注目株が多いシーズンとなりそうだが、そうはさせじと彼らの封じ込めに闘志を燃やす投手陣にも、熱い目を注ぎたい。