試合レポート

都立南平vs都立立川国際中等教育

2022.03.24

都立南平vs都立立川国際中等教育 | 高校野球ドットコム1次予選のトーナメント表
日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
日本学園などが属する第13〜18ブロック
城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック

打線好調の都立南平 4回に長打4本を集め5回コールドで都大会進出

都立南平vs都立立川国際中等教育 | 高校野球ドットコム
南平・井上洋人

 都立南平は初戦を多摩大聖ヶ丘に19対2、都立立川国際中等教育都立多摩に13対1と、ともに5回コールドで大勝し、打線好調の両チームの対決だったが、集中打の出た都立南平がこの試合も5回コールドで圧勝し、都大会出場を決めた。

 1回表裏は両チームの4番打者の内野ゴロで1点ずつを取り合う、似たような展開になった。2回表は都立立川国際中等教育が遊撃手・小古呂空輝の好守備もあって三者凡退で切り抜けるなど、序盤は都立立川国際中等教育も健闘していた。

 しかし都立南平打線は、1度火がつくと、一気に攻め崩した。3回表、都立南平の1番・林輝一の左前安打に続き、2番・小林寛太のバントが内野安打になったのが大きかった。3番・吉原聖也の二塁打で2人が還り、吉原も4番・市村愛斗の中前安打で還り、この回3点を挙げる。

 その裏都立立川国際中等教育は、この回先頭の8番・金重日向が中前安打で出塁したが、9番・堀井亮太の打球を都立南平の中堅手・鈴木凛悟が好捕。その後2人の走者が出て2死満塁となったが、4番・藤田颯平が三振に倒れ、チャンスを生かせない。

 すると5回表都立南平は、5番・荒井孝太の二塁打に続き、6番・平島堅吾の三塁打で1点を追加すると、敵失2つに9番・鈴木の内野安打で1点を追加して、なお満塁。1番・林の中前の打球で一塁走者が二塁でアウトになるセンターゴロになったが、3番・吉原、4番・市村と二塁打が続き、この回6点。その裏得点がなければ5回コールドとなる10点差になった。

 都立南平は背番号10の井上洋人が、走者は出すものの要所は締めて得点を許さない。5回は2年生の菊池陽向が登板。菊地は身長が190センチ近くある都立校では珍しい大型投手で、この試合は5回裏の都立立川国際中等教育の攻撃を、奪三振2の三者凡退に抑えた。都立南平の竹中登監督によれば、「ちょっと心が弱いところがある」ということだが、経験を積んで、大きく育ってほしい投手だ。

 敗戦投手になった都立立川国際中等教育森田晴輝であるが、秋は成城学園戦で制球を乱して塁を埋め、長打を打たれて大敗したが、この試合では四死球は1個だけ。その部分では間違いなく成長しているが、さらに制球を磨いてほしい。それでも、メンバーは9人ギリギリながら、秋よりは成長が感じられる試合であった。

 勝った都立南平の竹中監督は、「スイングを強くして、しっかり振ることを意識し、打てるようになりました」と語るように、猛打が印象的なチームだ。都大会では1回戦で工学院大附と対戦する。工学院大附は、秋は1次予選で日大二東海大高輪台を破り都大会に出場している。それでも1次予選での打撃の好調さと、この試合は投げていないエースの小林の投球がかみ合えば、好勝負が期待できる。

(記事:大島 裕史

[page_break:試合シーン]

都立南平vs都立立川国際中等教育 | 高校野球ドットコム1次予選のトーナメント表
日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
日本学園などが属する第13〜18ブロック
城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック

都立南平vs都立立川国際中等教育 | 高校野球ドットコム
南平・菊池陽向
都立南平vs都立立川国際中等教育 | 高校野球ドットコム
立川国際1番・小古呂空輝
都立南平vs都立立川国際中等教育 | 高校野球ドットコム
立川国際・森田晴輝

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.15

西東京大会は激戦ブロックが続出!昨夏甲子園出場の日大三は国士舘と同ブロック!【2024年夏の甲子園】

2024.06.15

東東京の横綱に上り詰めた帝京、関東一の軌跡~前田三夫と小倉全由、2人の名将~【東西東京大会50周年物語③】

2024.06.15

【福島】日大東北がサヨナラ勝ち、帝京安積はコールド勝ちで4強入り<春季支部選手権大会>

2024.06.15

今年の東京は「スラッガー大豊作世代」! 超進学校に現れた「プロ入り明言」の二刀流、木製で本塁打量産の早実のスラッガーなどが夏を盛り上げる【注目選手リスト】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.11

【北海道】十勝支部は12日に抽選会!帯広大谷、白樺学園の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得