都立桜町vs桜丘
一次予選のトーナメント表
・日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
・世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
・日本学園などが属する第13〜18ブロック
・城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック
都立桜町の落合 投打にわたる奮闘で乱戦の桜対決を制す
試合終了・落合透也
「こういう試合になることは、想定内でした」と、都立桜町の後藤勇太監督は言う。桜町と桜丘という「桜対決」は、16対15というラグビーのスコアのような乱戦になった。
1回表、桜丘は1番・佐瀬巧が二塁打で出塁すると、すかさず盗塁で三塁に進んだが、桜町のエース・落合透也投手が牽制で刺す。これで落ち着きを取り戻した桜町が2回、3回に1点ずつを挙げ試合の主導権を握る。
しかし、4回表桜丘が1点を返した後、なおも続く1死二、三塁のチャンスで6番・田﨑翔也が中前安打を打ち2人が還り桜丘が逆転する。桜丘は5回表も無死満塁から4番・石橋遼大が走者一掃の三塁打を放ち、石橋も5番・清野瑛司の中前安打で生還しリードを広げる。
5回裏に桜町が、6回表桜丘が2点を挙げて迎えた6回裏、桜町は3点を返した後、1番・松島澄の2点適時打で同点に追いつき、2番・十時温大の右前安打に、相手守備の相手守備の乱れもあり、この回一挙7点を入れて逆転に成功する。
7回表に桜丘は1点を入れて10―11となり1点差に迫るが、7回裏桜町はスクイズに、8番、奮闘するエース・落合の叩きつけるように打った右翼への二塁打などで突き放す。
桜丘は8回表に3番・秋田陽希の二塁打などで4点を入れ14―15と追い上げるが、桜町は8回裏に1点を追加する。桜丘は部員が11人しかいないものの、先発の加藤将一から中堅手であった鈴木羚生、二塁手であった永井豪海をマウンドに送った。桜町の後藤監督は、落合の交代も考えていたが、「流れを渡したくない」と考えた落合が続投を希望。打たれたり、味方守備の乱れもあったりして失点もしたが、最後まで変化球を主体にした丁寧な投球を続け、9回の桜丘の攻撃も1点に抑え、16―15。桜町が乱戦を制した。
桜丘の粘りが目立った一戦だったが、桜丘としては、守備の乱れが痛かった。もともと練習場がテニスコートほどの広さしかなく、コロナの影響により練習ができるようになったのはごく最近で、それも週2回、1回1時間と限られたものだった。それでも3年ぶりの春季都大会の1次予選の開催。「公式戦ができるのは大きいです」と桜丘の中野優監督は言う。
勝った桜町は、次は都大会出場をかけて昭和一学園と対戦する。「できることをしっかりやって、思い切って楽しんでやってほしいです」と後藤監督は次戦に向けて語った。
（記事：大島 裕史）
[page_break:試合シーン]一次予選のトーナメント表
・日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
・世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
・日本学園などが属する第13〜18ブロック
・城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック
4回桜丘・田崎翔也2点適時打を放つ
6回桜町・原田翼同点の生還
7回桜町・島崎、落合の適時打で生還
