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傾斜を利用したランニング

2022.01.25

傾斜を利用したランニング | 高校野球ドットコム
傾斜を使ったランニングは平地とは違った負荷がかかり、体力向上に役立つ

 グランドの脇や校内、またその近隣などに坂道があると、その傾斜を利用してランニングを行ったり、ダッシュを繰り返したりすることは多いと思います。傾斜を利用したランニングには平地とは違った負荷がかかり、フィジカル面での強化も期待できます。

●上り坂では体により大きな負荷がかかる
平地で走るときと、同じ距離を上り坂で走るときでは体にかかる負荷が変わってきます。地面をとらえて自分の体を前に進めようとすると、平地よりも大きな力が必要となるため、特に下半身の筋力を使って走ることになります。坂道でのランニングを続けるうちに筋肉内には疲労物質が蓄積し、だんだんとスピードが落ちてやがては走り続けることができなくなります。このことから上り坂でのランニングは「筋力強化」ととらえられることも多いのですが、効率よく下半身の筋力強化を行うにはウエイトトレーニングの方が適していることも覚えておきましょう(ランニングではウエイトトレーニングよりも負荷の調節はむずかしく、大きな負荷にはなりにくい)。

●上り坂では筋持久力・全身持久力の向上が期待できる
傾斜を使ったランニングで鍛えられる体力要素は、筋力よりもむしろ筋持久力(繰り返される負荷に対して、同じ姿勢・動作を維持し続ける能力)や全身持久力がメインとなってきます。短い距離であれば前傾姿勢を保ったまま走りきることで、平地でのスタートダッシュを高める効果が期待できます。少し長い距離であれば、平地よりも体に負荷がかかる分、心肺機能の向上をねらってトレーニングすることになります。苦しくなると顎が上がりやすくなってしまいますが、斜め前方を見ながら前傾姿勢を保って走ることを心がけましょう。

●下り坂では足の回転数を上げることができる
ランニングは一歩の歩幅(ストライド)と足の回転数(ピッチ)を掛けあわせることでスピードが決まります。下り坂を使ったランニングを行う際は、傾斜によって足の回転数が上がるため、平地では体感できないようなスピードを出すことができます。この時にスピードをコントロールしようとして急激にブレーキをかけてしまうと、膝や足首などを痛める原因ともなるので、走り終わったらゆるやかにスピードを落とすようにしましょう。特にアスファルトなど硬いところを走る際は本数を決めておく等、体にかかる負荷を調節するようにしてください。

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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