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【広島】大瀬良、九里、森下3本柱が安定、救援は新人2人が大活躍

2021.12.09

【広島】大瀬良、九里、森下3本柱が安定、救援は新人2人が大活躍 | 高校野球ドットコム
栗林 良吏(愛知黎明高→名城大→トヨタ自動車) ※写真はトヨタ自動車時代

 2021年シーズンが終了した。東京五輪があり変則日程ながら2年ぶりに143試合が行われ、セ・リーグはヤクルト、パ・リーグはオリックスが前年最下位からの優勝となった。日本シリーズは優勝チーム同士の対戦となり、ヤクルトが4勝2敗で20年ぶりの日本一に輝いた。

 両リーグのタイトルは確定したが、12球団各チームの中でのランキングはどうだったのか。今季のデータを振り返り、投手、打者に分けてランキングを紹介していく。

 第4回は広島。先発陣とリリーフ陣の振り分けがしっかりできて、布陣は分かりやすい。個々人のポテンシャルは高く、チームとしての投手力は他チームに負けていなかった。

 勝利数では最多勝の九里とともに大瀬良が2ケタ勝利をマークした。九里はキャリアハイの初2ケタ。右ひじ手術を受けた昨年は5勝に終わった大瀬良は2年ぶりに2ケタをマークした。森下はルーキーイヤーだった昨年10勝に続く2年連続2ケタには届かなかった。

<勝利数ランキング上位>
1位 九里 亜蓮 13勝(9敗)
2位 大瀬良 大地 10勝(5敗)
3位 森下 暢仁 8勝(7敗)
4位 高橋 昂也 5勝(7敗)
4位 床田 寛樹 5勝(4敗)

 規定投球回数の3分の1とハードルを低く設定しての防御率では、新人最多の37セーブを挙げた栗林が0点台でトップだった。開幕から22試合連続無失点の新人記録も樹立していた。

<防御率>(規定投球回数の3分の1以上)
1位 栗林 良吏 0.86(52.1回)
2位 森下 暢仁 2.98(163.1回)
3位 大瀬良 大地 3.07(146.2回)
4位 島内 颯太郎 3.12(49回)
5位 森浦 大輔 3.17(48.1回)

 先発の柱だった九里、森下、大瀬良が投球回数で上位を締め、規定投球回数を達成。防御率も3点台と先発としての仕事は十分果たした。高卒2年目の玉村は1軍デビューの今季、先発として4勝を挙げ100回以上も投げた。

<投球回数>
1位 森下 暢仁 163.1回(防御率2.98)
2位 九里 亜蓮 149回(防御率3.81)
3位 大瀬良 大地 146.2回(防御率3.07)
4位 玉村 昇悟 101回(防御率3.83)
5位 床田 寛樹 87.1回(防御率3.19)

 50試合登板を果たした投手は5人。新人の森浦はいきなり大台突破の起用に応え、17ホールドも塹江に並ぶ最多タイだった。栗林とともにルーキー2人が救援陣を支えた。

 <登板試合数>
1位 森浦 大輔 54試合(17ホールド)
2位 栗林 良吏 53試合(37セーブ)
3位 島内 颯太郎 51試合(15ホールド)
3位 塹江 敦哉 51試合(17ホールド)
5位 コルニエル 50試合(10ホールド)

 奪三振数では先発陣が上位を締めたが、栗林は52.1回で81奪三振。奪三振率は13.9と驚異的な数字を残した。

<奪三振数>
1位 森下 暢仁 132(24試合163.1回)
2位 九里 亜蓮 102(25試合149回)
3位 大瀬良 大地 102(23試合146.2回)
4位 栗林 良吏 81(53試合52.1回)
5位 床田 寛樹 80(16試合87.1回)

 

 146.2回にもかかわらず、制球力では大瀬良の安定さが光った。投球回数の条件なしでランキングしても、与四球率はチームNO.1だった。

<与四球率>(規定投球回数の3分の1以上)
1位 大瀬良 大地 1.90(146.2回31四球)
2位 床田 寛樹 2.47(87.1回24四球)
3位 島内 颯太郎 2.57(49回14四球)
4位 森下 暢仁 2.87(163.1回52四球)
5位 高橋 昂也 2.95(73.1回24四球)

 実力をもった投手が多く、投手王国であることは間違いない。大瀬良、九里、森下らがしっかり先発ローテーションの役割を果たし、救援陣も新人を中心に大きな仕事を果たしたといえる。チームが4位に終わったことが不思議なくらいだ。全体的に年齢層でも若く、来年以降もしばらくは投手力は安泰だといえる。

[page_break:12月2日現在の広島投手登録の支配下選手、自由契約選手]

 12月2日現在の広島投手登録の支配下選手、自由契約選手は以下の通り。

<広島支配下選手>投手
(数字は背番号、カッコ内は出身高校)
11 九里 亜蓮岡山理大附
12 大道 温貴春日部共栄
13 森浦 大輔天理
14 大瀬良 大地長崎日大
17 岡田 明丈(大商大高)
18 森下 暢仁大分商
19 野村 祐輔(広島広陵)
20 栗林 良吏愛知黎明
21 中﨑 翔太日南学園
23 薮田 和樹岡山理大附
26 中田 廉(広島広陵)
28 床田 寛樹箕面学園
29 ケムナ 誠日南
30 一岡 竜司藤蔭
34 高橋 昂也花咲徳栄
36 塹江 敦哉高松北
39 菊池 保則常磐大高
41 矢崎 拓也慶應義塾
43 島内 颯太郎(福岡光陵)
46 高橋 樹也花巻東
47 山口 翔熊本工
48 アドゥワ 誠松山聖陵
53 小林 樹斗智辯和歌山
57 田中 法彦菰野
58 藤井 黎來大曲工
65 玉村 昇悟丹生
66 遠藤 淳志霞ヶ浦
67 中村 祐太関東一
97 フランスア
98 コルニエル

<自由契約選手>投手
16 今村 猛清峰
42 バード
52 鈴木 寛人霞ヶ浦
64 中村 恭平立正大淞南
68 行木 俊横芝敬愛
70 スコット
99 ネバラスカス

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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