吉田正尚、杉本裕太郎…オリックス優勝の起点となった15年ドラフト
杉本 裕太郎(2015年10位)、吉田 正尚(2015年1位)
オリックスが25年ぶりの優勝を決めた。久しぶりの快挙。近年の優良なドラフトとその人材を最大限に活かす首脳陣スタッフが噛み合って優勝につながったといえる。そんなオリックスを振り返ると、15年のドラフトが起点となった。
1位 吉田 正尚(敦賀気比-青学大)
説明不要のチームの顔。いないといけない存在。通算112本塁打を放っており、特に凄いのは、通算打率.326と異次元といっていい打率を残している。今年も首位打者が確実。この男が離脱しても勝てたのはチーム力が間違いなく、上がっている。これもドラフトと首脳陣の育成のおかげだ。
2位 近藤大亮(浪速-大商大-パナソニック)
17年から3年連続で50試合登板。オリックスのブルペンを支えた。投球回を上回る奪三振を記録しており、復活すれば、強力な中継ぎ陣になるはず。
3位 大城 滉二(興南-立教大)
脚力の高さを活かし、守備範囲の広さは球界トップクラス。ここまで通算10本塁打。
5位 吉田凌(東海大相模)
高校時代は甲子園優勝。昨季は35試合。今季は18試合なものの、2年連続で防御率2点台前半と結果を残している。高校時代から威力を発揮していたスライダーはプロの世界でも通用している。
10位 杉本裕太郎(徳島商-青学大-JR西日本)
アマチュア時代に見ている方ならば、3割30本を打つ選手になるのは想像できなかっただろう。去年までNPB通算9本塁打。それが今年は32本塁打で本塁打王は確実。通算本塁打の約3.5倍、昨年の2本塁打から16倍の本塁打数だ。起用したのは中嶋監督。まさに大恩人だろう。でも、それを開花させたのは杉本の努力、技術的な成長があってこそである。過去10年のドラフトの中でもトップレベルのサプライズだ。
オリックスのドラフトは杉本のようなサプライズが幾度も起こった。やはりペナントレースを制するには周囲では予想できない成長を見せることが大切かもしれない。その人材を見抜いたスカウト・編成部。起用した現場が相乗して実ったである。