敦賀気比vs北越
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敦賀気比が新潟県1位の北越を投打に圧倒してコールド勝ち
2回に2ランを放った敦賀気比・伊藤君
前日は9月半ばころの気温と言われたのに比べ、この日は前夜の雨でガラッと様子が変わり、風も冷たく11月半ばくらいとも言われる冷え込みになった。今大会は、なかなかコンディション調整も難しい大会にもなっているようだ。
近年、福井県内でというか、北信越地区でも安定した力を示している敦賀気比。昨秋、今春の北信越大会でも相次ぐ逆転勝ちで連続優勝を果たしている。そして、今秋も福井県3位校ながらセンバツの連続出場に挑む。1回戦では、富山県1位で進出してきた富山第一にコールド勝ちして、3位校ながら、その力は十分にあることを示した。
対するのは、この夏は新潟大会ベスト8だった北越だ。今秋は、そこから壁を破って県大会優勝を果たして北信越大会に進出して、初戦でも長野日大に5回コールド勝ちと圧勝してきており、チームとしての勢いもある。
先制点は敦賀気比が挙げた。初回、先頭の濱野君が当たり損ないながら内野安打で出るとすかさず二塁盗塁。内野ゴロで三塁へ進むと、3番春山君の左犠飛で帰すというソツのないものだった。
2回にも敦賀気比は、二死走者なしから内野安打と9番伊藤君の左翼への2ランで追加点。そして3回にも四球と投手で4番の上加世田君、石原君の連打に岡村君の犠飛などでさらに2点。北越の小島清監督は、何とかかわそうと山倉君から同じ左腕の西潟君を外野からマウンドに送った。
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敦賀気比の大黒柱、上加世田君
ワンサイド気味の展開になりかけたが、北越も抵抗を示して、4回に斉藤心羽君の二塁打と栁澤君、金井君の連打で1点を返した。
しかし、敦賀気比はさらに畳みかける。6回には河合君の二塁打、石原君の三塁打などを含む4連打に渡邊君のタイムリー打などで4点を追加。そして7回、東哲平監督は上加世田君を三塁に回し、マウンドには清野君を送ったが、打者2人に対して四球、安打となると、すぐに3人目として右サイド気味の1年生桶谷君を投入。何点あっても、しっかりとした野球をやって行くという厳しさを示した。東監督としては、上加世田君以外の投手にも、こうした大きな大会の舞台を経験させて成長させていこうという意図もあったようだ。
北越は、ここで何とか1点を返したものの、そこまでという形になった。結果的には、大会3連覇を狙う敦賀気比が投打に圧倒した形での快勝という形になった。
北信越大会の、ベスト8という舞台になって、「チームとしても緊張感や硬さはあったのか」という試合後の報道陣の問いに対して、北越の小島監督は、「それよりも、全体的に力負けです。相手は北信越を代表するような強豪です。力が足りなかったということです」と、完敗を認めていた。
今大会、新潟県勢は前評判が一番高かったのだが。この日は日本文理も敗退して、新潟県勢は姿を消した。
敦賀気比は、県大会は3位校ながら、さすがに実力校として、残るべきところにまではしっかりと残ってきたといっていいであろう。
(取材=手束 仁)
北越・西潟晴斗君
北越・長谷川泰暉君
北越・敦賀気比