【広島】栗林&森浦、林&坂倉ら若手飛躍が著しい~5年目以内の若手
栗林 良吏(愛知黎明出身)
今シーズンもルーキーを含め多くの若手選手が一軍で頭角を現してきた。今シーズンから一軍での出番が増えてきた入団5年目以内の選手を球団ごとに振り返ってみたい。
今シーズンはここまでBクラスに低迷する広島だが新人を含めて若い選手の躍進は凄まじい。
投手陣ではドラフト1位の栗林 良吏が開幕から守護神をまっとうしている。ここまで45試合の登板で防御率0.41と圧巻の成績。すでに29セーブをマークしており、球団の新人投手による最多セーブは更新。セ・リーグ新人王の最有力候補でもある。
同2位の森浦 大輔も左の中継ぎとして43試合に起用され、12ホールドを挙げている。同3位の大道 温貴は開幕から中継ぎで起用され9試合連続無失点の好スタートを切った。その後、6月中旬から先発に配置転換。先発ローテーションを任されていたが、後半戦では2試合連続で打ち込まれ8月21日を最後に一軍での登板はない。
高卒2年目の玉村 昇悟も先発ローテーションに定着。2勝7敗と借金が5つあるものの、QS率は60%(15先発9QS)と試合を作ることはできている。
野手では坂倉 将吾と林 晃汰がレギュラーに定着した。とくに坂倉はチームの大黒柱である鈴木 誠也の後ろを任されるなど、高卒5年目にして主軸のひとりとなった。現在は捕手と一塁の兼任だが、外国人選手との兼ね合いも含めどこのポジションを守るのかは流動的となりそうだ。
林も5月下旬に三塁のレギュラーに抜擢されると、以降はほぼ全試合でスタメン起用されている。8月は打率.167(54打数9安打)と苦しんだが、9月は打率.301(83打数25安打)と持ち直した。同学年でありドラフト同期の小園 海斗とともに三遊間を引っ張っていくことを期待されている。
ここ数年低迷している広島だが、楽しみな若手が投打ともに出てきている。来シーズン以降、彼らが本格的な飛躍を遂げることができれば再びAクラス入りの常連となるかもしれない。
<今シーズン成績>
・投手
栗林 良吏(愛知黎明高→名城大→トヨタ自動車→2020年1位)
45試合(44.1回) 0勝1敗29S 防御率0.41
森浦 大輔(天理高→天理大→2020年2位)
47試合(42回)3勝3敗12H 防御率3.43
大道 温貴(春日部共栄高→八戸学院大→2020年3位)
24試合(53回) 4勝4敗3H 防御率4.75
玉村 昇悟(丹生高→2019年6位)
15試合(87.2回) 2勝7敗 防御率4.00
・野手
坂倉 将吾(日大三高→2016年4位)
116試合 打率.311(366打数114安打) 11本塁打 58打点
林 晃汰(智弁和歌山高→2018年3位)
86試合 打率.280(304打数85安打) 7本塁打 32打点
※数字は2021年10月6日終了時点
(記事:勝田 聡)