明星vs都立四商
力に勝る明星が攻守に都立四商を圧倒して5回コールド勝ち
トリッキーなフォームで相手を幻惑していく明星・藤田君
夏は12人で戦った都立四商。4人の3年生が抜けたことで、この秋は助っ人の力も借りて、総勢10人で戦う。その都立四商に対して、会場校でもあり、本大会でも上位進出を目標としている明星。力の差は否めないところだった。
初回、都立四商は2番朝倉君が二塁打して「おっ!」と思わせたものの、他は三振で明星の先発藤田君は力でねじ伏せた。そしてその裏、明星はいきなり無死満塁として、4番原嶋君の一ゴロで先制。さらに続く大谷君も2点タイムリー右前打でこの回3点。4回にも、大谷君の三塁打と柏木君の二塁打と長打攻勢で追加点。
そして、決定づけたのは4回。9番藤田君自らの三塁打から始まって、打者2巡で、3番佐藤涼太君のタイムリー三塁打などで14人連続出塁などもあって、13点が入った。雨も、じとじとと降ってきて、四商としては守りにくいところもある中、長い長い守りとなってしまった。
都立四商の日高翔平監督はベンチからしきりに、「打たれるのはしょうがない。頑張れ!」としきりに声をかけて投手陣を激励していた。そして、種山君も、四球で逃げないで向って行く姿勢は示していたが相手の力が上だったということであろうか。
5回からは、明星の石山敏之監督は2人目として、山本悠人君を送り込んだ。山本君も無難に3人で抑えた。先発の藤田君は4イニングで2安打されたが危なげはなかった。ちょっと変則気味のフォームで、「いろいろ工夫して投げ方を考えていくうちにたどり着いたフォーム」ということだが、初対戦の打者にとっては、ちょっと戸惑うところもありそうだ。
この日は、大差の試合となってしまったが、石山監督は、「本大会進出へ向けては、引き締めていかないといけない」という思いだ。
ところで、先の東京オリンピックで女子体操種目別の床で銅メダルを獲得した村上莉愛は明星の出身ということで、学校入口には銅メダル獲得を称える横断幕も掲げられていた。明星学苑にほど近いところにある池谷幸雄体操教室の出身だということである。こうしたOGの活躍も、一つの励みになって行くであろう。
(記事=手束 仁)