【甲子園】風間、田村ら目玉選手が前評判通りのパフォーマンスを発揮
149キロを計測した風間球打(明桜)※写真:日刊スポーツ/アフロ
10日より開幕した第103回全国高等学校野球選手権大会は、度重なる天候不良で、大会2日目以降から、なかなか試合が進まない状況にある。それでも、ここまでの7試合で注目選手たちが甲子園デビューを果たしているのも事実だ。
今回は以前掲載をした投手、野手合わせて目玉選手としてピックアップした13選手を対象に、甲子園初戦の成績を振り返っていきたい。
<投手>
・風間球打(明桜)
4回 55球 打者12人 奪三振4 被安打0 与四死球2 自責点0
最速149キロ ストレート平均球速:141.68キロ
・高須大雅(静岡)
6回3分の2 129球 打者32人 奪三振6 被安打7 与四死球5 自責点2
最速145キロ ストレート平均球速:139.63キロ
・寺嶋大希(愛工大名電)
5回3分の2 91球 打者25人 奪三振5 被安打6 与四死球1 自責点3
最速146キロ ストレート平均球速:143.63キロ
<野手>
・田村俊介(愛工大名電)
4打数2安打 1打点 1本塁打 1三振
2回3分の1 45球 打者13人 奪三振2 被安打2 与四死球4 自責点2
最速138キロ ストレート平均球速:135.67キロ
・前川右京(智辯学園)
4打数2安打 1打点 1死球 1三振
今大会屈指の注目右腕・風間は、ノーゲームとはなったものの、帯広農戦で大会最速149キロを計測し、4回までノーヒットノーランとインパクトを残している。15日に試合が行われれば、帯広農と再び対戦する。今度はどういった投球を見せてくれるのか。
平均球速だけを見れば、愛工大名電・寺嶋は風間を超える数字を残している。コンスタントに140キロを超えるスピードボールを投げ、変化球もスライダーを中心に安定したボールを投げ込んでいた。東北学院には追い込まれてから打たれてしまったが、完成度の高い投球で高卒プロ入りへの可能性を高めることは出来たのではないだろうか。
大会屈指の大型投手・高須は苦しい結果に終わった。新田戦に先発をして140キロを超える真っすぐを投じるが、制球に苦しみ5回途中でマウンドを降りた。最終回に再びマウンドに戻ってきたが、パフォーマンスを出しきれなかっただろう。
野手では2人が甲子園デビューをした。
愛工大名電の二刀流・田村はバッティングで結果を残した。ホームランを含む4打数2安打だが、6回の第3打席はレフトフライに倒れながらも、フェンス付近まで飛ばしていた。広角に長打を飛ばせる能力があることを示すことが出来たのではないだろうか。
一方の投手は先発したが、3回途中で降板。立ち上がりから制球が乱れ、苦しい投球が続きリズムに乗り切れなかった。
本人は高卒プロを明言しており、二刀流を継続したいことも語った。プロ入りが叶うかどうかも含めて、秋まで田村の動向から目が離せない。
その田村と同じく左のスラッガーとして1年生から注目された前川も4打数2安打の結果を残した。2本とも内野安打となり、気持ちよく打球を飛ばせてはいないが、地を這う鋭い打球は見ていても驚きのものがある。2回戦では横浜との対戦となるが、快音を響かせることが出来るのか。
15日以降から登場するであろう目玉選手たちは甲子園の舞台で、どのような活躍を見せるのか。戦いぶりに注目していきたい。