今年の筑波大の新入生は名門公立校だけではなく、プロ注目投手、強豪私学の強打者など多士済々
首都大一部の筑波大が新入生を公開した。筑波大といえば、例年、進学校を中心とした選手の入学が集中する。しかし、今年は進学校だけではなく私学の逸材も多い。
まず投手の顔ぶれは近年トップクラスといっていいほど粒がそろっている。隼瀬一樹(伊香)は高校時代、近畿地区の21世紀枠推薦校に選出された好投手。伸びのある140キロ前後のストレートで次々と三振を奪う右の本格派だ。一井日向汰(都立武蔵野北)も左腕から140キロ近い速球と落差の鋭い変化球を武器にする好左腕だ。
坂田光優(足立学園)も145キロ前後の速球を投げ込む本格派右腕で、東京ドームで開催されたプロ志望届提出選手を対象とした練習会に参加した。長宗我部健太(北野)も120キロ後半の速球、切れのある変化球を武器にする好投手だ。久米遼(敦賀)も2年秋に北信越大会に出場した速球派左腕だ。
武田羅生(花巻東)は甲子園経験のある好捕手で実力はかなりのものがあり、竜波駿平(長田)は兵庫県選抜を経験した実力派捕手だ。山田航大(東邦)は2年春に9番サードとして選抜優勝を経験した三塁手。永戸涼世(八千代松陰)は昨夏の独自大会で、24打数13安打をマークし、強豪を立て続けに破り、ベスト4進出。松蔭旋風を巻き起こした原動力となった。バットコントロールの良さ、守備力の高さは一級品。大きな戦力となりそうだ。
大塚将馬(玉野光南)は岡山県屈指のスラッガーとして評判が高かった逸材だ。中村真也(専大松戸)は調布シニア時代、エースとして活躍。専大松戸では打者に転向し、4番打者として活躍した。いわゆる野球の推薦でも続けていける実力は十二分に持ち合わせていたが、一般入試で大学を受験する意向を示していた。見事、国立の雄・筑波大に合格。そのバイタリティの高さ、実力の高さは近い将来、大きく脚光を浴びることになるだろう。
筑波大は投手ではラプソードを使い、実力を可視化し、レベルアップする手法で多くの投手が成長。また、野手も映像を多角的に使い、レベルアップするなど、最先端の取り組みが注目されている。こうした取り組みが高校野球界にも広まり、学力が高い私学の逸材も受験する流れとなっているのだろう。今年の入学生が活躍する未来となれば、これから学力が高い実力派がどんどん入学する流れになるかもしれない。
[page_break:新入生一覧]【投手】
隼瀬一樹(伊香)
一井日向汰(都立武蔵野北)
寒野雄太(市立西宮)
菅野涼太(仙台三)
久米遼(敦賀)
坂田光優(足立学園)
佐藤克樹(仙台二)
佐藤浩太郎(高松)
重久雄太(長崎北)
長宗我部健太(北野)
【捕手】
塩慶大(鳥取西)
塩田智也(星城)
武田羅生(花巻東)
竜波駿平(長田)
藤代稜之(長田)
中西駿太(小松)
【内野手】
飯塚将洸(高崎)
柏木爽吾(徳島北)
山田航大(東邦)
祝迫駿輔(鹿児島川内)
小田切大也(会津)
小平千弘(春日部)
今野大気(札幌国際情報)
永戸涼世(八千代松陰)
日比野太郎(岐阜)
松尾悠生(西南学院)
水口耕平(宮崎大宮)
吉沢礼士(長野)
和田尚輝(千葉市川)
【外野手】
蟻川直哉(蕨)
大塚将馬(玉野光南)
鎌田晃介(奈良)
斉藤聖(住吉)
鈴木星一郎 (シートン)
長岡いぶき(郡山)
中村真也(専大松戸)
中村大聖(札幌日大)
廣瀬健大(都立小山台)
南原二良(県立浦和)
山辺丈瑠(船橋東)