水分補給のベストなタイミング、一緒に摂取したいものとは?
まもなく全国各地で開幕する夏の地方大会。各地で連日が展開されるのが楽しみですが、試合中に気を付けたいのが暑さへの対策です。毎年、夏の大会になると、試合中に足をつったり熱中症になったりと、暑さに苦戦を強いられるチームが多い印象です。
自身のパフォーマンスを維持するためという意味でも、よく言われているのがこまめな水分補給をすることが大事になります。
冷たい飲み物は身体にとってNG?
酷暑のなかでのプレーで冷たい飲み物を飲みたくなるところですが、冷たいものを飲むのは体にあまり良くないことを、トレーナーとして10年以上高校野球、大学野球に携わっている西村典子トレーナーも別の記事でご紹介していました。
飲み物の温度については8〜13℃程度のやや冷たさを感じる程度のもの、常温のものが望ましいと言われています。暑い時期は冷たい飲み物がほしくなりますが、あまりにも冷えたものを飲んでしまうと胃腸を冷やしてしまい、消化・吸収能力が低下してしまうためです。
ただし糖分の入っている飲み物を屋外で長時間放置しておくと品質の劣化につながってしまうため、あらかじめクーラーボックスなどで保管しておき、必要に応じて飲むようにすると過度に冷えるのを防ぐことができます。
(2019年6月30日掲載:『夏のパフォーマンスを支える飲み物とは』より引用)
スポーツドリンクを飲むときの注意点
水分と塩分の2つ両方を摂取するのに、スポーツドリンクは最適です。多くのチームがベンチに準備していると思いますが、どれほどの塩分が必要なのか。西村典子トレーナーはこのように話されていました。
熱中症予防の水分補給として、日本スポーツ協会では0.1〜0.2%の食塩(ナトリウム40〜80mg/100ml)と糖質を含んだ飲料を推奨しています。特に運動時間が長くなる場合(1時間以上〜)は4〜8%程度の糖質を含んだものを摂取することでエネルギー源の補給とともに、より速く体内の水分量が回復するという研究もあります。
(2019年6月30日掲載:『夏のパフォーマンスを支える飲み物とは』より引用)
お茶を飲むなら麦茶にすべし!
スポーツドリンクとともに、よくベンチに置かれるのは麦茶ではないでしょうか。スポーツドリンクのように塩分の補給はできませんが、麦茶を飲むことも水分補給するには大事だと、西村トレーナーは話していました。
茶葉には多くのミネラル分が含まれるため、これを使って準備したお茶にもミネラル分は含まれます。無糖のものであれば糖質を過剰にとる心配はありませんが、運動中のエネルギー源補給として、補食などを準備することが必要となってきます。
またお茶の種類によってはスポーツでの水分補給に不向きなものもあります。カフェインが多く含まれている緑茶などは大量に飲んでしまうと、カフェインの利尿作用によってせっかくとった水分が尿として排泄されてしまうことにもなります。スポーツに向いているお茶といえばカフェインを含まない麦茶がよいでしょう。
(掲載日:2018年5月30日『脱水症状を防げ!水分補給に最適な飲み物とは?』)
こうした点に注意することで、足をつることを未然に防ぐことに繋がり、猛暑のなかでもベストなパフォーマンスを発揮することが出来ます。普段の練習から何気なく水分補給をしているが、摂取するもの。摂取するタイミングなどを工夫するだけで、暑さ対策は十分できるものです。夏の大会までの残り短い期間で取り組んでみてはどうでしょうか。
(記事:田中 裕毅)
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