立命館守山vs近江
立命館守山が近江相手に初勝利！
最後の打者を打ち取り、ガッツポーズを見せる北村怜士（立命館守山）
創部6年目の立命館守山が優勝候補の近江を下して、8強入りを決めた。
立命館守山の先発は最速141キロ右腕の北村 怜士（3年）。この日も躍動感のあるフォームから130キロ台中盤のストレートをコーナーに投げ分け、1回、2回を三者凡退に切って取る。
何とか突破口を開きたい近江は3回裏、二死から9番・明石 楓大（3年）が右前安打で出塁すると、1番・津田 基（2年）も左前安打を放ち、一、二塁のチャンスを作る。このチャンスで2番・井口 遥希（3年）が二塁手のグラブを弾く内野安打を放つと、二塁走者の明石が好走塁を見せて一気に生還。近江が先制点を挙げた。
試合はその後もロースコアの接戦が続く。近江先発の星野 世那（2年）は左腕から120キロ台後半の球質の良いストレートを軸に粘り強い投球を披露。7回表には二死一、三塁のピンチから1番・大西 温太（2年）にライト後方への大飛球を打たれるが、ライトの明石が見事なスライディングを見せ、得点を与えない。
近江は6回裏に押し出しで1点を加え、試合を優位に進めていたが、8回表に試合が大きく動く。先頭の2番・小島 崇吾（3年）が安打で出塁すると、一死から4番・川﨑 央太郎（3年）が四球を選び、一、二塁とする。ここで近江はエースの山田 陽翔（2年）を投入し、逃げ切りを図った。
この場面で打席に立つのはここまで好投を続けてきた5番・北村。1ストライクからのストレートを振り抜くと、ライトの頭上を越える長打で二者が生還して同点に追いつく。中継が乱れる間に北村は三塁まで進み、一打勝ち越しのチャンスを作った。
何とかもう1点欲しい立命館守山は3ボール1ストライクから6番・白樫 健太郎（2年）がスクイズを決めて、勝ち越しに成功。立命館守山がこの試合初めてリードを奪った。
近江は9回裏に二死三塁のチャンスを作るが、最後は井口がショートゴロに倒れてゲームセット。立命館守山は公式戦で初めて近江を破り、喜びのあまり涙を流す選手の姿も見られた。
立命館守山は一昨年の秋に近畿大会初出場。当時のレギュラーが半数以上残る今春に近江を撃破と順調に上昇カーブを描いている。新鋭校の今後の躍進に期待が高まる。
（取材＝馬場 遼）
