村上宗隆(九州学院出身)が圧巻の成績!高卒スラッガーたちの3年目
高校時代の岡本和真(智辯学園出身)、村上宗隆(九州学院出身)
2020年シーズン、高卒2年目ながら藤原 恭大(ロッテ)、野村 佑希(日本ハム)、太田 椋(オリックス)、そして濱田 太貴(ヤクルト)と4人の選手が3本塁打を記録した。出番を勝ち取ることさえむずかしい高卒2年目の時点で長打力の片鱗を見せている。
どのような打者に育っていくかはチームの方針や本人のタイプにもよるが、ゆくゆくは強打者の証のひとつでもある30本塁打を狙うことも十分可能だろう。
さて、2020年シーズン終了時点において、30本塁打を達成したことのある高卒出身の選手は10人いる。
その10人とは村上 宗隆(九州学院高/ヤクルト)、岡本 和真(智弁学園高/巨人)、鈴木 誠也(二松学舎大付属高/広島)、山田 哲人(履正社高/ヤクルト)、浅村 栄斗(大阪桐蔭高/楽天)、中田 翔(大阪桐蔭高/日本ハム)、丸 佳浩(千葉経大付高/巨人)、坂本 勇人(光星学院高/巨人)、T-岡田(履正社高/オリックス)、中村 剛也(大阪桐蔭高/西武)である。
彼らが高卒3年目にどのような成績を残してきたのか振り返ってみたい。
10人のなかで規定打席に到達したのは村上と坂本、そして浅村の3人だった。村上と坂本は2年目の時点でレギュラーに抜擢され、3年目に打率3割を記録している。プロ入り早々にして主力への道を駆け上っていた。
規定打席には到達しなかったものの、多くの出番を与えられたのが山田、鈴木、中田の3人だ。と山田は5月下旬からほぼレギュラーとして起用され396打席に立っている。中田も7月20日のプロ初本塁打から11試合で8本塁打を放ち、強烈なインパクトを残した。
岡本、丸、中村の3人は30試合以下の出場にとどまった。岡本と丸に至っては打率1割台で本塁打も0本。高卒3年目の時点では、戦力になることはできていなかったのである。
この10人の中で唯一、一軍出場がなかったのがT-岡田だ。T-岡田は1年目に3試合の出場があったものの2年目、3年目は一軍での出番はなかった。それから2年後とに本塁打王を獲得する強打者になるとは想像できなかっただろう。
このように将来的に30本塁打を記録することになる強打者たちも、高卒3年目の時点で全員が活躍していたわけではないことがわかる。はたして藤原、野村、濱田、太田といった期待の若手たちはどのような成績を残してくれるのだろうか。
<高卒出身で30本塁打を経験している選手の3年目成績>
村上 宗隆(九州学院高/ヤクルト)
[2020年]120試合 打率.307(424打数130安打) 28本塁打 86打点
岡本 和真(智弁学園高/巨人)
[2017年]15試合 打率.194(31打数6安打) 0本塁打 2打点
鈴木 誠也(二松学舎大付属高/広島)
[2015年]97試合 打率.275(211打数58安打) 5本塁打 25打点
山田 哲人(履正社高/ヤクルト)
[2013年]94試合 打率.283(350打数99安打) 3本塁打 26打点
浅村 栄斗(大阪桐蔭高/楽天)
[2011年]137試合 打率.268(437打数117安打) 9本塁打 45打点
中田 翔(大阪桐蔭高/日本ハム)
[2010年]65試合 打率.233(210打数49安打) 9本塁打 22打点
丸 佳浩(千葉経大付高/巨人)
[2010年]14試合 打率.158(19打数3安打) 0本塁打 1打点
坂本 勇人(光星学院高/巨人)
[2009年]141試合 打率.306(581打数178安打) 8本塁打 43打点
T-岡田(履正社高/オリックス)
[2008年]一軍出場なし
中村 剛也(大阪桐蔭高/西武)
[2004年]28試合 打率.273(33打数9安打) 2本塁打 5打点
(文:勝田 聡)