Column

3年ぶり「高卒ドラフト指名」に期待!四国地区高校野球・2021年を占う

2021.01.07

 波瀾万丈の2020年が終わり迎えた2021年。高校野球も新たな一年がはじまろうとしている。もちろん、今年も様々なことが予断を許さない状況ではあるが、ここは「希望を持って」2021年の四国の高校野球を占ってみたい。

2021年・四国の高校野球は「戦国時代」到来か?

3年ぶり「高卒ドラフト指名」に期待!四国地区高校野球・2021年を占う | 高校野球ドットコム
選抜出場に大きく前進した聖カタリナ学園

 香川県では藤井学園寒川英明、高松商の秋季四国大会出場校に大手前高松尽誠学園らが追随。徳島県では夏・秋と激闘を繰り広げた鳴門徳島商鳴門渦潮が肩を並べ、徳島北名西池田城東らが追う展開。

 愛媛県では甲子園初出場が濃厚となっている聖カタリナ学園に、その聖カタリナ学園と秋季四国大会準決勝で死闘を演じた小松の後に松山城南丹原新田済美松山商。そしてセンバツ21世紀枠四国候補校・川之石などが横一線。そして高知県は四国チャンピオン・明徳義塾高知高知中央土佐塾高知商などが追う。

 2021年初頭の四国県別戦力分布を端的に記せばこんな感じだろう。ただ、読者の皆様も俯瞰して頂ければ解るように、例年以上に第1グループと第2グループとの差は少ない。明徳義塾ですら、高知との県大会決勝再試合が示すように圧倒的な力を有しているわけではない。1つ状況が変わればチャンスの種はどこに転がるか判らない「戦国時代到来」が2021年における四国高校野球の大きな幹となりそうだ。

 もちろん、ここで校名が記されなかったチームの奮起にも大いに期待したいところ。よきライバル関係の中に生まれる「切磋琢磨」が四国高校野球全体のレベルを押し上げることになることを祈りたい。

 なお、現状で春季四国大会は昨年中止になった香川県。秋季四国大会は愛媛県で開催予定である。

3年ぶり「高卒ドラフト指名」への期待

3年ぶり「高卒ドラフト指名」に期待!四国地区高校野球・2021年を占う | 高校野球ドットコム
昨秋は決勝再試合も戦った森木 大智(高知)と代木 大和(明徳義塾)

 13名がプロ志望届を提出も四国地区からは「高卒ドラフト指名」の朗報は残念ながら届かなかった2020年。ただ、2021年はドラフト上位候補にあがる最速151キロ右腕・森木 大智(高知2年・投手)ばかりでなく、コントロール左腕・代木 大和明徳義塾2年・投手)や50メートル5秒8の俊足中堅手・尾崎 颯太朗西条2年)など、NPBスカウト陣がすでに試合に足を運んでいる選手が複数存在する。

 まずはこの冬、どれだけ自らの実力を伸ばすことができるか。13名中9人が四国アイランドリーグplusに進むことになった2019年度四国地区高卒卒組の動向も含め、市川 悠太投手(明徳義塾)が東京ヤクルトスワローズ3巡目、土居 豪人投手(松山聖陵)が千葉ロッテマリーンズ8巡目指名を受けた2018年以来、3年ぶりのドラフト指名への期待が膨らむ。

(記事:寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.12

【春季新潟県大会】プロ注目右腕・茨木佑太が完封!元プロの芝草監督は素材、メンタル面も絶賛!

2024.05.12

【春季京都大会】センバツベンチ外の西村がサヨナラ打!新戦力の台頭目立つ京都外大西が4強進出

2024.05.12

プロ注目の200cm右腕・菊地ハルン(千葉学芸)がセンバツ出場校との交流戦でまさかの7失点…夏までの課題は?

2024.05.12

学法石川の好捕手・大栄利哉が交流戦で復帰! 実力は攻守ともに世代トップクラス!身長200センチ右腕を攻略し、完封勝利!

2024.05.12

【奈良】天理が決勝最多18得点で圧勝!13年ぶりに春の頂点に<春季大会>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在28地区が決定、長野では松商学園がノーシードに

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>