球界の元気印・松田宣浩(中京出身)ら2005年大学生社会人ドラフト組の現在地
ソフトバンクの元気印・松田宣浩(中京-亜細亜大)も2005年ドラフト組
11月23日、青山 浩二(楽天)の引退会見が行われた。その会見で右腕は野村克也監督、星野仙一監督ら恩師やファンへの感謝を述べ、「あっという間だった」と15年間の現役生活を笑顔で振り返った。
青山は今から15年前の2005年大学生・社会人ドラフト3巡目で指名を受け、八戸大から楽天へと入団。1年目から42試合に登板すると、順調にキャリアを積み重ねていく。先発で起用されたこともあったが、主に中継ぎとして今シーズン終了までに球団最多となる625試合に登板し、同じく球団最多の159Hを達成した鉄腕だ。
そんな青山と同じドラフトで指名された選手たちの多くが節目を迎えている。
通算90勝をマークした吉見 一起(トヨタ自動車→中日希望枠)に楽天、巨人、そしてヤクルトの3球団でプレーした井野 卓(東北福祉大→楽天7巡)が青山と同じく現役を引退した。
また、藤岡 好明(JR九州→ソフトバンク3巡)は自身3球団目の所属となるDeNAで戦力外通告を受けた。現段階では現役引退を発表していないものの、今シーズンは4試合の登板で防御率21.60と結果を残せなかったこと、そして35歳という年齢的なものを考えると引退を決意してもおかしくない。
海の向こうではマリナーズの平野 佳寿(京都産業大→オリックス希望枠)が、シーズン終了後にFAとなっている。今シーズンの平野は開幕前に行われた新型コロナウイルスのPCR検査で陽性を示したこともあり、13試合の登板にとどまった。そのなかで4セーブをマークしたものの防御率5.84と苦しんだ。来年もメジャーでのプレーを目指すと見られるが、現時点で動きはない。
その他には松田 宣浩(亜細亜大→ソフトバンク希望枠)、川島 慶三(九州国際大→日本ハム3巡)に岩田 稔(関西大→阪神希望枠)、藤井 淳志(NTT西日本→中日3巡)と4人が現役でプレーしている。
岩田は今シーズン中に国内FA権を取得したが、行使せずに残留することが濃厚だ。その他の日本シリーズを戦っている松田や川島はもちろん、今シーズン一軍出場のなかった藤井も来シーズンの去就は明らかにはなっていない。
すでにベテランの域に達している2005年大学生社会人ドラフト組。来シーズンも現役を続行する選手たちは、残された時間で最後にもう一花を咲かせることができるだろうか。
<2005年大学生社会人ドラフトで指名を受けた選手>
※2020年シーズンNPB、MLB現役
松田 宣浩(亜細亜大→ソフトバンク希望枠)
藤岡 好明(JR九州→ソフトバンク3巡)※現在DeNA、このオフ戦力外通告
平野 佳寿(京都産業大→オリックス希望枠)※現在はマリナーズからFA
川島 慶三(九州国際大→日本ハム3巡)※現在はソフトバンク
青山 浩二(八戸大→楽天3巡)※今シーズン限りで現役引退
井野 卓(東北福祉大→楽天7巡)※現在はヤクルト。今シーズン限りで現役引退
岩田 稔(関西大→阪神希望枠)
吉見 一起(トヨタ自動車→中日希望枠)※今シーズン限りで現役引退
藤井 淳志(NTT西日本→中日3巡)
(記事:勝田聡)
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