第35回 平野 佳寿投手(鳥羽-オリックス・バファローズ)「高校時代は2番手。だけどエースとして活躍することを期待していた」2017年03月16日

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恩師が語るヒーローの高校時代 平野 佳寿

【目次】
[1]モノはすごいけど、まだ実力を発揮できる投手ではなかった
[2]ベストピッチングは最後の夏の平安戦
[3]京都産業大で大きく変わった

 2017年。サムライジャパンに欠かせないリリーフ陣の一人としてマウンドにあがる平野佳寿。
今の姿からは想像もつかないが鳥羽高校時代に甲子園出場経験はあるが背番号は二桁だった。才能開花は京都産業大学時代。2年生から投げれば負けないエースとしてマウンドに立ち、通算36勝、404奪三振は未だ破られていないリーグ記録だ。

 オリックス入団後はルーキーイヤーに10完投、4完封と完投能力の高い先発投手として活躍し、2010年から中継ぎ転向。2013年からは守護神を任されストレートとフォークを武器に試合を締めくくるクローザーとして君臨。2016年には31セーブをあげた。そして2017年WBC代表に選出され、ここまで登板試合の全てで好リリーフを見せる平野。当時、鳥羽高校で指揮を執っていた卯瀧 逸夫氏の目にはどう映っていたのだろうか。

モノはすごいけど、まだ実力を発揮できる投手ではなかった

平野選手の高校時代について語る卯瀧 逸夫氏

「平野を初めて見たのは中学3年生の冬休みです。鳥羽高校で野球をやりたいということで1回見せていただきました。細かったですけど、手足の長い子でした。フォームそのものは一定でまとまってる子で、(鳥羽の前に指揮を執っていた)北嵯峨の時に同志社大を経て、横浜ベイスターズにお世話になった細見 和史という右ピッチャーがいたんですが、その子に似ている印象を受けました。平野のベンチ入りは1年秋からですね。エースは1学年上に谷口 豊という2000年の選抜でベスト4に入るピッチャーがいまして、もう一人、平野の同級生でピッチャーがいましたので3人ベンチ入りしていた中の一人ということでしたね。

 甲子園で平野が投げたのは準決勝の東海大相模戦。その試合は1対11と大差で負けてるんですけど、結果的にたくさん打たれていましたね。あの時調子は悪くなかったですよ。2年春の段階で、スピードも140キロ出てたいたと思いますし。指にかかったいいボールもいってたと思います。ただフォアボール連発で壊れるようなコントロールの悪さではないですが、あの試合も真ん中にボールが寄って、よく打たれました。当時は平野が決め球としているフォークは無かったと思います。あれは大学に行ってから投げ始めた球だと思います。練習で投げたことはあったかもしれませんけど、高校の時はスライダーとストレートぐらいだったと思いますね」

 1年秋の新チームになった時から、ベンチ入りは果たしているが下級生エースというわけではなく、あくまでも3人の中の1人。そしてそれは最高学年になっても変わらなかった。

「最上級生になった時も左の古田 大将(明治安田生命)というピッチャーとサイドのピッチャーがおりました。体格その他から考えたら平野が一番いいんです。だけど、主戦となったのは古田で、コントロールが良くていつでも変化球でストライクが取れるピッチャーだったんです」

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プロフィール

小中 翔太
小中 翔太
  • 1988年大阪府生まれ、京都府宮津市育ち。大学野球連盟の学生委員や独立リーグのインターン、女子プロ野球の記録員を経験。主なWebの寄稿は高校野球ドットコム。また、野球専門誌「Baseball Times」にて阪神タイガースを担当し、スポーツナビやYahoo!ニュースにも寄稿する。大阪、京都を中心に関西の球場に出没中。
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