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15名がNPBに在籍する広陵OB ほとんどが大卒プロ

2020.11.24

15名がNPBに在籍する広陵OB ほとんどが大卒プロ | 高校野球ドットコム
高校時代バッテリーを組んだ野村 祐輔と小林 誠司

 11月20日にこのオフ初のトレードが成立した。西武が金銭トレードで日本ハムから吉川光夫を獲得したのである。

 吉川は2006年の高校生ドラフト1巡目で指名され、広島広陵高校から日本ハムへと入団する。1年目から先発ローテーションに入り19試合の登板で4勝をマーク。その後伸び悩んだものの2012年には14勝5敗、防御率1.71の成績を残しMVPを受賞。優勝に大きく貢献した。その後トレードで巨人、そして再び日本ハムでプレーしたが目立った成績は残せていない。

 しかし、辻発彦監督は吉川の獲得に対し、「喉から手が出るほど欲しかった」とコメントしており、”即戦力”左腕として期待を寄せている。環境が変わることでの復活をイメージしているようだ。

 さて、そんな吉川の母校でもある広島広陵高からは、多くのプロ野球選手が誕生している。現役の野手では今年ブレイクした佐野 恵太(DeNA)や福田 周平(オリックス)、太田 光(楽天)らが結果を残しつつある。また骨折もありわずか10試合の出場にとどまった小林 誠司(巨人)も同校のOBだ。

 投手ではこのオフにポスティングシステムを用いてのMLB移籍も噂される有原 航平(日本ハム)や、吉川の1学年後輩となる野村 祐輔(広島)もそうだ。

 すでに現役を引退しているOBを見ると、金本 知憲(元広島他)や二岡 智宏(元巨人他)に福原 忍(元阪神)らが名を連ねる。名門校ということもあり多くのプロ野球選手を輩出していることがよくわかる。

 名門校からは卒業後すぐのプロ入りも多そうだが、ここまで名前を挙げたOBたちは吉川をのぞいて、全員が大学へと進学しているのも興味深い。

 ドラフト制度以降に広島広陵高から直接プロ入りを果たし、プロ野球の世界でも結果を残したのは吉川以外だと、通算302試合に登板した佐伯 和司(元広島他)と最多セーブのタイトルを獲得した西村 健太朗(元巨人)くらい。

 また、2020年にNPBでプレーしていた15人の同校OBのうち、直接プロ入りを果たしたのも吉川と中田 廉(広島)、そして中村 奨成(広島)の3人しかいない。

 数少ない広島広陵高から直接のプロ入りを果たした吉川は、新天地で再び輝くことができるだろうか。

<広島広陵高校OBの現役選手>
※2020年シーズンNPB在籍者

白浜 裕太(広島広陵高→2003年広島1巡)
吉川 光夫(広島広陵高→2006年高校生日本ハム1巡)
中田 廉(広島広陵高→2008年広島2位)
上本 博紀(広島広陵高→早稲田大→2008年阪神3位)
藤川 俊介(広島広陵高→近畿大→2009年阪神5位)
野村 祐輔(広島広陵高→明治大→2011年広島1位)
上本 崇司(広島広陵高→明治大→2012年広島3位)
小林 誠司(広島広陵高→同志社大→日本生命→2013年巨人1位)
有原 航平(広島広陵高→早稲田大→2014年日本ハム1位)
上原 健太(広島広陵高→明治大→2015年日本ハム1位) 
吉持 亮汰(広島広陵高→大阪商大→2015年楽天2位)※現在は育成契約
佐野 恵太(広島広陵高→明治大→2016年DeNA9位)
中村 奨成(広島広陵高→2017年広島1位)
福田 周平(広島広陵高→明治大→NTT東日本→2017年オリックス3位)
太田 光(広島広陵高→大阪商大→2018年楽天2位)

(記事:勝田聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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