Interview

威力はチームでトップクラス。143キロ右腕・堀越啓太(花咲徳栄)がエースになるための課題

2020.11.19

 140キロを超える投手を多く擁する花咲徳栄。球威に関してトップクラスなのが、堀越啓太だ。右サイド気味のフォームから繰り出す常時130キロ後半・最速143キロの速球は威力抜群。キレ型の速球を投げ込むエース・高安悠斗とは違う魅力がある。そんな堀越の決意に迫った。

テーマは決め球の習得

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堀越啓太(花咲徳栄)

 小学校4年生から投手をはじめ、所沢南シニアでは速球投手として活躍した堀越。隈本達也(エイジェック)など花咲徳栄で活躍するОBに憧れて、花咲徳栄の門をたたいた。

 入学しての測定で最速138キロをマーク。またグランド横につなげられているチューブを使うトレーニングを行い、さらに岩井隆監督からテークバックを大きくすることを助言され、アベレージのスピード、マックスのスピードが伸びた。高校2年夏までは出番はなかったが、今年の8月に最速143キロをマーク。練習試合でも好投を見せ、秋のベンチ入りを勝ち取った。

 秋季大会では3試合に登板し、8回を投げ、1失点の好投。常時130キロ後半の速球で圧倒する投球は県内でも随一だったが、堀越自身は「結果として抑えていたけれど、満足いく投球ができなかった」と反省した。

 花咲徳栄の岩井隆監督は投手陣にスピードアップを求めている。現状の数字では県内の強豪校相手には圧倒はできない。あくまで高いレベルで圧倒できる速球を身に着けて、速球がウリだといえる。堀越もそのつもりで、秋季大会終了後は上半身のトレーニングを中心に行い、鍛えてきた。

 その間に練習試合で登板をしているが、まだ手応えはない。指にかかった時は140キロ前後の素晴らしいストレートを投げていたが、「全然よくないですね。本当に良い球だと思ったというのが数球ぐらいで、全然だなと思っています」

 

 また花咲徳栄には、堀越だけではなく、高安、松田和真と140キロを超える投手が多くいる。その中で堀越がライバルとの競争に勝ち抜き、エースナンバーを勝ち取るためにテーマにしているのが決め球を習得することだ。

 「縦のスライダーを習得しようと思っています。縦変化を投げられる投手は少ないので、マスターすることができれば、他の投手にはない武器があると思っています」

 堀越、松田、高安と3人インタビューしてきたが、三者三様の武器がある。高安は制球力とスライダーのキレ、松田は角度のある速球と高速変化球、堀越は打者を圧倒する威力ある直球とキレのあるスライダーだ。

 この3人が切磋琢磨し、それ以外の投手たちもついていくような形で伸びていければ、全国トップクラスの投手陣になることは間違いない。

(記事=河嶋宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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