【12球団ドラフト指名予想】阪神は井上広大のようなスケールの大きな野手を指名し猛虎打線再来へ!
今年もスポーツライターの小関順二さんをお招きし、12球団のドラフト指名予想を行っていく。
この指名予想は指名人数、指名選手を予想するのではなく、その球団の姿勢を表す1位指名は誰にすべきなのか?を考えていくものである。長期的な視野に立った指名なのか、現実に即した指名なのか、目先しか見えていない指名なのか。その観点について徹底的に語っていく。
今回は収録日(10月12日)現在ではセ・リーグ2位の阪神の指名予想を行う。
3位 阪神
〈勝-敗-分〉48勝47敗5分
〈勝率〉.505
〈打率〉.247
〈防御率〉3.57 成績は10月17日時点
スケールの大きな近畿大の佐藤などの野手を上位に?
佐藤 輝明(近畿大)
――現在2位ということですが、今年の阪神はいかがですか?
小関:やっぱり大山 悠輔(つくば秀英出身)が素質開花の兆しを見せてきて、本塁打王と打点王争いをしてますよね。こうなってくるともうちょっと欲を出して、打線を強化していきたいですね。
近本 光司(社出身)という盤石の1番がいて、4番に大山が座っているわけですから。ショートも小幡 竜平(延岡学園出身)が出てきました。だからもういいやではなく、もう一つ欲を持っていきたいですね。ずっと貧打で泣いてきたチームですので。
ピッチャーはそれなりにいると思っています。藤浪 晋太郎(大阪桐蔭出身)も場所を得たみたいですし、西 勇輝(菰野出身)もまだ若いしですし。そうなるとやっぱり野手じゃないかなと思いますね。
――野手となると1位は誰になるでしょうか?
小関:やっぱり近畿大の佐藤 輝明(仁川学院出身)がチーム事情に合っているんじゃないでしょうか。佐藤はサードと外野ができるわけですけど、阪神に行くとなるとサードは大山がいるので外野ですね。
近本とサンズがいるので、あと中谷 将大(福岡工大城東出身)あたりが守っている外野の一角に当てる。そうすると阪神もなかなか魅力のあるチームになってくるんじゃないでしょうか。
――他だとどんなタイプの選手を指名した方が良さそうですか?
小関:阪神はいつも、悪い選手じゃないのですが、糸原 健斗(開星出身)や木浪 聖也(青森山田出身)など出来上がった、まとまった選手が多いですよね。北條 史也(光星学院出身)もそうです。
そういう選手ではなくて、もっとはみ出したようなスケールの大きい選手、例えばファームで活躍している井上 広大(履正社出身)のような選手をもっと増やしていくべきじゃないかなと思います。
例えば履正社のキャッチャー・関本勇輔や、あと合同練習会で活躍した漁府 輝羽(おかやま山陽)、青藍泰斗の石川 慧亮や、ああいう高校生野手を2位や3位の上位で指名してもいいんじゃないかなと思います。
今まで3位あたりでうまい選手をで指名してきてレギュラーに近いポジションを当ててきているんですけど、なんかチームのスケールが出てこないのが阪神ですよね。主力もいないですし。
ここは佐藤も獲って、2位以下では去年の井上に続くスラッガータイプを獲っていっでチームのスケールを上げたいですね。ファームの球場も変わっていくみたいですし。育成する体制はできてきたのでそういう指名をしてほしいですね。
――振り返れば大山選手もドラ1だったときは色々ありましたけど…
小関:大山を知らない人は非難轟々で。阪神ファンは関甲信ってなんだ、白鴎大学ってなんだって言う人もいますけど、今一番魅力があるのが関甲信ですよ。今年だって上武大に佐藤 蓮(飛龍出身)と古川 裕大(久留米商出身)がいますし。行くのはなかなか大変なんですけどね(笑)。
――そうでうね。阪神はいい傾向にはなりつつあるって感じですかね?スケールが大きい戦力が育っていけば、巨人に対抗できるのではないでしょか。
小関:猛虎打線ってよく言いますが。確かに85年は凄かったですよ。ランディ・バース、掛布 雅之(習志野出身)、岡田 彰布(北陽出身)っていましたけど、あのあたりもみんなすぐいなくなってしまいました。だから強力打線ていうのは3年間ぐらいだけなんですよ。あとはずっとピッチャーだけ。ピッチャーでもってた打線の弱いチームという印象です。”猛虎打線”という冠に見合った強力打線を作ってほしいですね。
阪神編は以上。スケールの大きな野手を獲得し、85年の猛虎打線の再来を期待していきたい。果たして今年の阪神は上位ではどんな選手を指名してくるのか?注目していきたい。
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