最後の夏は県準々決勝で敗退 近本光司(社-関西学院大-大阪ガス)の高校時代

高校時代の近本光司
2019年には159安打で新人最多安打を記録し1年目から即戦力としてチームに欠かせない存在となった阪神の近本光司。今回はそんな近本の高校最後の夏を振り返りたい。
近本光司(社 2012年)
兵庫大会
2回戦 8対0 県立芦屋
3回戦 1対0 尼崎小田
4回戦 3対0 加古川南
5回戦 2対1 神港学園
準々決勝 4対7 滝川第二
現在は外野手として大活躍の近本だが高校時代は投手も兼任していた。1年秋からメンバー入りを果たすと2年の春の大会で明石商に敗れるも県準優勝。しかし4季連続で甲子園を逃していた。最後の甲子園のチャンスとなった近本の3年夏。4回戦まで勝ち抜くと5回戦は高校通算本塁打107本と圧倒的打棒をもつ山本 大貴を擁する神港学園。近本はこの試合で初先発を任される。近本は初回に先制点を許すも6回を投げて1失点と好投。山本を無安打に抑え込むなど役割を果たしチームも勝利した。続く準々決勝の相手は滝川第二。相手投手の独特の投球に苦しみ9回表開始時点で5点のリードを許す苦しい試合展開。2点を返してなおもチャンスが続く場面で打席には3番の近本。ライト前にはじき返し次の打者へ逆転の想いを託すも反撃及ばず。4対7でその年の兵庫県覇者である滝川第二に敗れたて近本の最後の夏が終わった。
その後は関西学院大学に進学。3年に外野手へ転向すると春のリーグ戦ではベストナインも獲得した。大学卒業後は大阪ガスで野球を続けた。1年目から強豪の大阪ガスでレギュラーをつかむと2年目の都市対抗野球で首位打者を獲得するなどチームの優勝に大きく貢献。日本代表にも選抜された。
これらの活躍から2018年のドラフト会議で阪神タイガースからドラフト1位指名を受けて入団。途中に調子を崩すこともあったが1年目からオールスターに選出され、盗塁王を受賞するなど活躍。シーズン159安打はセ・リーグ新人安打記録として長く歴史に名を残すだろう。2年目の今年は8月27日までで57試合に出場し、重ねたヒットは61本。併殺打は通算2本であり幅広い戦術を使える巧打者として阪神に欠かせない打者となっている。2年目のジンクスなんて言葉は近本には関係ない。今日も近本が足でバットで絶好調の阪神を支える。
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