試合レポート

日大二vs都立三鷹中等教育

2020.07.29

先発・小磯の好投で日大二が3回戦へ!都立三鷹中等教育は「左投手対策」実らず

日大二vs都立三鷹中等教育 | 高校野球ドットコム
先発・小磯孝平(日大二)

 日大二の大黒柱と言えばエースで4番の折笠利矩であるが、この日マウンドに立ったのは背番号9の左腕・小磯孝平であった。

 スリークウォーターの腕の位置から投げ込む、クロスファイヤー気味に食い込む直球が持ち味の小磯。
 立ち上がりは「緊張していた」と田中吉樹監督も話したが、打線が先制点を挙げていたこともあり、伸びのある直球を軸に無難な立ち上がりを見せる。

 日大二中時代にもバッテリーを組んでいた捕手の岩田侑真も、「調子は悪くなかった。低めにしっかり投げることが出来ていた」と話し、無難な投球を見せたことでチームにリズムを与えた。

 打線も序盤から好調だった。
 1回表に無死二、三塁から3番・戸谷進太郎のレフト前タイムリーで先制点を挙げると、その後も2本のタイムリーで試合の主導権を掴む。
 3回表にも4番・折笠、5番・岩田の連続タイムリーツーベースなど追加点を挙げ、3回を終えた時点で6対0とその差を大きく広げる。

 劣勢となった都立三鷹中等教育は、左腕の多い日大二投手陣に対応するため、「マシンで対左投手の対策を練ってきた」と沼舘康太主将は明かしたが、クロスファイヤー気味に食い込む小磯のストレートに対応できずに凡打を重ねる。

 4回裏に6番・田村翔一のタイムリーで1点は返したが、反撃はこの1点のみ。
 最終的に試合は14対1の5回コールドで日大二が2回戦を突破した。

 敗れた都立三鷹中等教育の新井裕之監督は、「力負けです。相手はシード校なので、練習してきたことを出し切りたいと思っていましたが、初回から力負けしていました」と話し、悔しさを滲ませた。

 それでも、都立三鷹中等教育の沼舘主将は「やってきたことが出せなかったことは悔しいですが、他の部活の大会が中止になる中で試合に出場させてもらったことに感謝したいと思います」と前向きな言葉で高校野球を締めくくった。

 勝った日大二は、3回戦では桜美林成城学園の勝者と対戦する。3回戦の戦いも注目だ。

(記事=栗崎祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.12

学法石川の好捕手・大栄利哉が交流戦で復帰! 実力は攻守ともに世代トップクラス!身長200センチ右腕を攻略し、完封勝利!

2024.05.12

【春季新潟県大会】プロ注目右腕・茨木佑太が完封!元プロの芝草監督は素材、メンタル面も絶賛!

2024.05.12

【春季京都大会】センバツベンチ外の西村がサヨナラ打!新戦力の台頭目立つ京都外大西が4強進出

2024.05.12

プロ注目の200cm右腕・菊地ハルン(千葉学芸)がセンバツ出場校との交流戦でまさかの7失点…夏までの課題は?

2024.05.12

【奈良】天理が決勝最多18得点で圧勝!13年ぶりに春の頂点に<春季大会>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在28地区が決定、長野では松商学園がノーシードに

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>