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山本由伸(都城出身)が世代のトップランナーに、高卒4年目の現在地

2020.04.16

山本由伸(都城出身)が世代のトップランナーに、高卒4年目の現在地 | 高校野球ドットコム
昨年最優秀防御率のタイトルを獲得した山本由伸(都城出身)

 今シーズン高卒4年目を迎えた2016年ドラフト組は、今年がひとつの節目となる。今秋のドラフト会議で同学年で進学を選択した選手たちが、大卒の「即戦力候補」として指名され来年からはチームメート、もしくはライバルとして同じ舞台に立つことになるからだ。

 さて、その高卒4年目を迎える選手たちはどのような状況なのだろうか。現在地を振り返ってみたい。

 現時点で当初の予想を遥かに上回る結果を残しているのは山本由伸(オリックス)だろう。昨年は最優秀防御率のタイトルも獲得し、11月に行われたプレミア12では日本代表にも選出された。1年の延期となった東京オリンピックでも代表入りが確実視されている存在だ。山本を世代のトップランナーと言っても差し支えはないだろう。一歩も二歩も抜きん出ている。

 その他には今井達也(西武)、梅野雄吾(ヤクルト)、藤嶋健人(中日)、種市篤暉(ロッテ)、堀瑞輝(日本ハム)、アドゥワ誠(広島)、榊原翼(オリックス)といった投手陣が、一軍の戦力としてすでに結果を残した。

 野手陣ではレギュラークラスこそ不在。しかし、坂倉将吾(広島)、九鬼隆平(ソフトバンク)といった捕手陣が、次世代の「扇の要」を目指しアピールに努めている。

 また、ここまで一軍での実績はないがブレイク「候補」となりそうな存在も控えている。投手では長谷川宙輝(ヤクルト)と古谷優人(ソフトバンク)のふたり。

 長谷川はオープン戦、練習試合の結果を見る限り勝ちパターンに入ってもおかしくない。梅野とともに高卒4年目コンビが試合終盤を任される可能性もある。

 古谷は春季キャンプで工藤公康監督から直々にブルペンで指導を受ける場面も見受けられた。その期待に答えるかのように、オープン戦では6試合に登板し、10回を投げ防御率2.70とまずまずの内容。与四球8個と制球面に課題を残すが、待望の一軍デビューは目の前にある。

 野手では古賀優大(ヤクルト)も打撃でアピールしている。オープン戦では打率.500(14打数7安打)と大暴れ。嶋基宏が骨折で離脱していることもあり、開幕時期によっては第2捕手として一軍に定着する可能性もありそうだ。

 一方で藤平尚真(楽天)、寺島成輝(ヤクルト)、高橋昂也(広島)といった高校時代に世代を牽引していた投手たちは、思うような結果を残せていない。藤平は2年目までに7勝を挙げているが、昨年はわずか3試合の登板に終わり未勝利。当初の期待値からすれば物足りないと言わざるを得ない。

 今シーズンがどのような形で開幕するのか読めない中ではあるが、高卒4年目の選手たちにとって勝負の年であることに変わりはない。進学組にどれだけ差をつけられるか注目だ。

【2016年ドラフト会議高卒指名選手】

<オリックス>
3位:岡崎大輔花咲徳栄)※現在は育成契約
4位:山本由伸都城
6位:山崎颯一郎敦賀気比
9位:根本薫霞ヶ浦
育2位:榊原翼浦和学院)※支配下登録済

<中日>
3位:石垣雅海酒田南
5位:藤嶋健人東邦

<楽天>
1位:藤平尚真横浜
7位:野元浩輝佐世保工)※すでに退団
8位:石原彪京都翔英
育1位:千葉耕太花巻東)※すでに退団

<ヤクルト>
1位:寺島成輝履正社
3位:梅野雄吾九産大九産
5位:古賀優大明徳義塾

<西武>
1位:今井達也作新学院
4位:鈴木将平静岡

<阪神>
3位:才木浩人須磨翔風
4位:浜地真澄福岡大大濠

<ロッテ>
3位:島孝明東海大市原望洋)※すでに退団
6位:種市篤暉八戸工大一

<DeNA>
3位:松尾大河秀岳館)※すでに退団
4位:京山将弥近江
5位:細川成也明秀日立

<ソフトバンク>
2位:古谷優人江陵
3位:九鬼隆平秀岳館
4位:三森大貴青森山田
育1位:大本将吾帝京第五
育2位:長谷川宙輝聖徳学園)※ヤクルトで支配下と登録済
育3位:田城飛翔八戸学院光星
育4位:森山孔介藤沢翔陵)※すでに退団
育5位:清水陸哉京都国際
育6位:松本龍憲崇徳)※すでに退団

<巨人>
5位:高田萌生創志学園
6位:大江竜聖(二松学舎大付)
育2位:加藤脩平磐田東)※支配下登録済
育7位:堀岡隼人青森山田)※支配下登録済

<日本ハム>
1位:堀瑞輝広島新庄
5位:高山優希大阪桐蔭)※現在は育成契約
6位:山口裕次郎履正社)※入団拒否
7位:郡拓也帝京
9位:今井順之助中京

<広島>
2位:高橋昂也花咲徳栄
4位:坂倉将吾日大三
5位:アドゥワ誠松山聖陵
6位:長井良太つくば秀英)※すでに退団

(記事:勝田聡

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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